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文学少女、やっぱりまたやらかしてる  作者: たむ


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38/50

第38話「文学少女、校歌の歌詞を勝手に書き直していたことが発覚する」

今回は、まさかの“校歌改変事件”!

詩音先輩、ついに学校の公式行事にまで手を伸ばしていた……!

でも内容が良すぎて、誰も止められないやつでした。

「ちょっと聞いて! うちのクラスの合唱練習中、歌詞カードに変な歌詞が混ざってたんだけど!」


そんな騒ぎが生徒の間で持ち上がったのは、秋の合唱祭直前のことだった。

音楽室で確認された“変な歌詞”は、明らかに通常の校歌と違っていた。


それがこちら。


『朝日とともに 胸張って歩くこの道に

小さな希望が落ちていて

拾って歩くたびに 今日が好きになる』


『この坂の上に ただ咲く花があるように

未来も 誰かが咲かせた詩かもしれない』


一見それっぽいが、完全に校歌ではない。


「ねえこれ……普通に校歌“改造”されてない?」

「詩音先輩の文体だよコレ。うん、絶対そう」

「……校歌にまで手を出してたとは……!」


しかもその“勝手に書き直された歌詞カード”、

どうやら詩音先輩が**合唱部にこっそり差し入れていた“自主練用歌詞カード”**だったらしい。


証拠となったのは、カードの裏に小さく書かれていたメモ。


『公式じゃないので注意してください。

でも、心ではこっちを歌ってもいいと思うんです。詩音より。』


「反則スレスレのローカル改造詩……!!」

「むしろこれ、“裏校歌”ってやつじゃん……!」


合唱部の後輩によれば、詩音先輩は卒業前に「この歌詞、もしよかったら自由に歌ってね」と笑顔で渡していったという。


そして、合唱祭本番。


こよりたちは、2年生のステージを見て唖然とした。


「え……これ……」

「こっちの歌詞で歌ってる……!?」

「やばい、しっとり感増して逆に泣ける……!」


なんと、生徒の大半が“非公式バージョン”を暗黙の了解で採用し、

詩音先輩改変版の“裏校歌”を堂々と歌い上げたのだ。


先生たちは最初驚いたが、最後には

「これはこれで、いい歌詞ですね……」とぽつり。


もはや詩音先輩の詩は、

学校の“非公式伝統”になりつつあるのだった。

今日の一句:

「替え歌が 伝統になる 詩の力」


次回、第39話「文学少女、体育倉庫のマットの裏に詩を書いていた」

なぜそこに!? なにを思って!? スポ根と文学の異色コラボ回、開幕です!

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