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三十六から四十
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人も惜し 人妬みをり あぢきなき 千益を御種 問ひしをも問ひ
ひともをし ひとねたみをり あぢきな(き ちありをみたね とひしをもとひ)
37
浮図に書に 花の都の 雅致微か 誓の児闇の 名は女子に問ひ
ふとにしょに はなのみやこの かぢかす(か ちかのこやみの なはにょしにとふ)
38
人の世に 妬む落差や 菜葉の根の 花や咲くらむ 種に世の問ひ
ひとのよに ねたむらくさや なばのね(の はなやさくらむ たねによのとひ)
那覇の端の(なはのは(の) 縄の値の(なはのね(の)
39
師とこの辺 蛙の声に 怪異の気の 池に飢児の図 葉替への如し
しとこのへ かはつのこゑに けいのけ(の いけにゑこのづ はがへのごとし)
40
酔ふ杯で 紫深き 局見ね 発起歌舞伎座 ラムで祝ふ会
ゑふはいで むらさきふかき つぼねみ(ね ほっきかぶきざ らむでいはふゑ)