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二十一から二十五
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御代黒し 曇りなき世の 月晴れは 吉の世奇なり 黙示録読み
みよくろし くもりなきよの つきばれ(は きつのよきなり もくしろくよみ)
22
祝い咲く 小梅陽の児か 律動と 釣駕籠の姫 動く幸い
いわいさく こうめひのこか りつどう(と つりかごのひめ うごくさいわい)
23
遠ざかる 傷に麻痺の日 今朝見た身 叫びの暇に 過ぎる風音
とおざかる きずにまひのひ けさみた(み さけひのひまに すぎるかざおと)
24
夕探る 雪解けの梅 入れ馳すは 霊妙の卦と 消える草冬
ゆふさぐる ゆきどけのうめ いれはす(は れいめうのけと きゆるぐさふゆ)
25
群弓と 煙絶えにし 塩釜に 墓誌死に得たり 武家と見ゆらむ
むらゆみと けぶりたえにし しほがま(か ぼししにえたり ぶけとみゆらむ)