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一から五
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無派の死を 無しと身高の 飛び火浴び 人の形見と 姿を忍ばむ
むはのしを なしとみだかの とひひあ(び ひとのかたみと しなをしのばむ)
02
信じるな 狐坂にて また奇跡 珠手に重ね 次なる神事
しんじるな きつねさかにて またきせ(き たまてにかさね つぎなるしんじ)
03
木揺らしの 埴の鳥屋斑 妻も我も 奉らむ宿の 庭の白雪
きゆらしの はにのとやむら つまもわ(も まつらむやとの にはのしらゆき)
04
長き蔓 鳥屋と破柵は 事欠くか 床は草葉と 宿る月かな
ながきつる とやとはさくは ことかく(か とこはくさはと やどるつきかな)
05
梁高し 醸むる夏田菜 旧都跡 浮名立つなる 昔語りは
はりたかし かむるなつたな きうとあ(と うきなたつなる むかしかたりは)