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戦う無能おっさん  作者: 成田力太
第2章 サムウライ村救済編
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第17話 ガンバール村代表は?

その夜、緊急会議が開かれた。

参加者はバンガル、カレン、ゼノン、ゲール、レオ、アイ、凡太の7人である。

凡太は昼のアークとのやり取りを簡単に説明した。


「…というわけで、3ヶ月後試合することになりました」

「どういうわけだよ!」


バンガルはつっこまずにはいられなかった。


「そもそも何で村の今後に関わる大事なことを勝手に決めたんだ?」

「急にアークが来たので」

「はぁ…」


溜め息をつき呆れ返るバンガル。


(そりゃご立腹だよな。普通村の最終決定権は村長にあるし。今回それを無視したわけだから、評価は駄々下がりだろう)


「で、勝算はあるんだろうな?」


(ないです!正直に自分の死に場所確保の為とか言っても余計反対されるだろうなぁ。ここは素直にまず謝ろうか)


そう思い、凡太が頭を下げようとしたその時、


「すまん、愚問だったな。勝算があるからそれを申し出た。だろ?アークの無茶振りをかわすためとはいえ、貴重な知恵を使わせてすまない」


凡太より先に頭を下げて謝るバンガル。


「は、はい…?」

(この人は何を言っているんだ? 今の所勝算ないって誰が考えても分かるじゃん。突っ込み待ちのボケなのか? あと頭下げなければいけないのは俺の方なのに、なんでそっちが頭下げてるの? 逆にこっちがさらに申し訳なくなるよ)


「そりゃそうです。勝算がなければ、自分の処刑を負け条件に加えるなんて頭のおかしい事はしないですよ」


(レオ君、なんか知っててわざとディスってないかな?)


疑心暗鬼になる凡太。彼はまだバンガル達が自分のことを過剰評価している事実を知らない。そんな中、次の話題へ。


「ところで、こちらの代表は誰にしましょう?」


カレンが切り出す。


「実力でいえば、バンガルかレオが妥当じゃ」

「うむ。当然その二人から選ぶ形になるだろう」

「レオは最近かなり実力つけてきているよ。この前の模擬戦で俺、負けちゃったもん」

「あのときは偶々ですよ。次にやったらどうなるか分かりません」

「謙遜すんなって、お前は強いよ」

「いえ、そんなことは…バンガルさんの方こそ大分余力を残していた感じがあったので、本当に強いのはやはりあなただと思います」

「そんなことないってー」


どうやら村最強候補の実力は拮抗しているようだ。


「ボンタさんは誰が良いと考えていますか?」


どちらにするか収集がつきそうもないと感じたカレンは凡太に決定権を委ねる。皆の視線が凡太に集まった。

実力が拮抗して決め辛い中、バンガルかレオ、どちらを選ぶのか。このクセ者の意見に皆、興味があった。熟考すると思いきや、凡太は即答した。


「アイさんが良いと思います」


一同驚愕。波乱の幕開けである。

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