あの子への想い
なんだったんでしょ。あの人。
突然。私に話しかけるなんて。
話しかける相手絶対間違ってるよ。
こんな貧乏くさく泥臭そうな私に
アイドル話なんてあるはずがない。
あれは。夢だ。
そう。きっとそうだ。
いい夢見させてくれてありがとう神様。
どうかしたんですか?マネジャー。
私是非スカウトしたい子を見つけたのよ。
マネジャーさんがスカウトしたいと思わせる
女の子ってどんな子なんですか。
見た目は地味ぽいのに心の芯は硬い子よ。
自分にはアイドル向いてないと言って断られたのよ。
そうなんですか。
私も同じような子を今日見ましたよ。
私には優しく対応してくれていましたが
自分の評価が低いような人でした。
あなたにも似た子と話したのね。
あの子私は好きで個人的には口説きたい
タイプなんだけど。
マネジャーのあなたが動くと話が大きく
なるので、あまり積極的に動くのはまずいと
思いますけど。
そう?私はどんな手を使ってでも、
あの子をアイドルにして見せたいけど。
まぁあなたにもあって欲しい子だったから
この場にいないのは残念ね。
また会えますよ。きっとその子には。
そうだといいけど。
あの子には魅力も感じるのにどうして
あんなにも断り続けるのかしら。
何か出来ない事情でもあるなら
スカウトを辞めないといけない。
お願い。重い事情でありませんように。