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天使のココロと悪魔の渚  作者: 小石川弥生
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雨の中

(なっ!?なんで......渚君がここに?)


 ザーザー ザーザー ザーザー

激しく降り注ぐ 雨の音だけが 響く

(なんだろう......この感じ どこかで......)

 ドックン ドックン ドックン

ココロちゃんの 心臓が 大きく震え 爆発しそうになっています。

ザーザー ザーザー ザーザー


時が止まる

渚君が何か ココロちゃんに 囁くと

また、時が動きだしました。


ザーザー ザーザー ザーザー ザーザー

いきなり ココロちゃんが 叫び

「違う!そんなはずは......絶対ない!なんで...そんな事言うの?」


ココロちゃんの 激しい思いが 嵐を起こし 雷が湖めがけて 落ちてゆく......

湖の水が 龍のように 上り 激しい音と共に 渚君めがけて 走る

まるで 意志があるかのように 渚君に突き進む!

翼を丸め 身を固め 龍の如く 迫りくる水を 簡単に弾き 飛ばしました。

しかし、弾いた水は ココロちゃんに......

一瞬のこと ココロちゃんは 我にかえり 弾かれた水と共に 宙を舞い 湖の中へと 落ちてゆく


湖の底へと 落ちてゆく中で ココロちゃんは

(この感じ......前にも...あったような 気が......私は...いったい...)

閉ざされた 記憶の扉が 静かに開かれ ココロちゃんの 頭の中へ 映像が流れる



(あれは......引っ越してきた ばっかりで まだ遊ぶ所もなくて やっと見つけた湖で 一人で遊んでた時かな?あの頃 湖で出会った子3人で 遊ぶようになって......毎日が楽しかったな

この湖に行くのが 楽しくて......でも...新しい学校に 行くようになってから 悲しい事ばかりで 毎日ここに来て 泣いてた......あの時も

今日みたいに 途中から 雨が激しく 降ってきて

私は、このまま......死んでもと 思って湖に

飛び込んで 溺れて......あの子?名前は?なんだったかな......なっ...渚...渚くん?

もう一人は?誰?)


ココロちゃんの 記憶が途切れ 意識が薄れてゆく


渚くんは 湖の中から ココロちゃんを 助けると

そっと 抱きかかえ ゆっくりと 歩き出しました。

ココロちゃんが 来た道と 逆の方向へと歩き 森の中へ

途中......渚くんの 周りを闇が包み 二人の姿は闇の中へと 消えてしまいました。


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