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天使のココロと悪魔の渚  作者: 小石川弥生
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何者

うろ覚えに 宙を浮いた 記憶を残し ココロちゃんは 気を失って しまいました。


気がついたのは 窓から入る光が 茜色に染まった 保健室のベッドの中です。

ココロちゃんは 額を抑え 痛みがない事に気づく......

(あれ!?いたくない......どうして?)

不思議に思い 記憶をたどり 頭の中で 映像にしました。教室で 足を引っかけられ 転倒した時に額を机にぶつけた 映像が残っています。ふと、渚君の顔が浮かび 保健室を見渡す ココロちゃん

しかし、渚君の姿は ありません。枕の横には ココロちゃんのカバンが 置いて あります。

(渚君が 持ってきてくれたのかな......)

ココロちゃんは ベッドから下り 窓ガラスに写る 自分の顔を 見ました。額の傷が なくなっています。

(渚君なの?いったい......何者なの?)

人と関わる事を 止めた ココロちゃんでしたが、渚君が 転校して来てから あの頃のように 嫌がらせを されるように なってしまい 本当なら こんな世界になんの 思いもないのに 何故か 渚君の事が 気になってしまう ココロちゃん 誰とも 関わりたくないのに どしようもなく 気になる 渚君 それが何故なのか 今のココロちゃんには 分かるはずがありません。それは 渚君しか知らない ココロちゃんとの 秘密があるからです......


翌朝 日曜日

ココロちゃんは 何年振りかに スケッチブックを持って 小学校の頃 よく行っていた 湖のほとりに出かける事に しました。とにかく 何も考えず 大好きな絵だけに 集中したい 気分だったのです。

あの頃は よく絵を描いて いましたが......いつの日か 絵を描くことも なくなって 月日だけが過ぎていました。

また絵を 描きたいと思う ココロちゃんの 心境は いったい何なのか ココロちゃん自身も 分からず 湖のほとりへと 到着しました。

ココロちゃんの 顔に笑みがこぼれます。

(あの頃のままだ!何も変わってない!......落ち着くなぁ......でも...なんか忘れてる 気がする......なんだったかな......)

ふと、そんな事を 思いながら スケッチブックを取りだし まるで鏡のような湖を 見ながら 静かに絵を 描き始めました。

そんな ココロちゃんを 誰かが見てる事も 気づかず ココロちゃんは 絵を描くことに 夢中で 一時間 二時間と 時だけが過ぎてゆく

気がつくと 鏡のような湖が 揺れていました。

(あれ?......雨?あたし 濡れてないのに.....なんで?)

ふと、見上げると

(羽?翼?)

振り向くと 渚君が 大きな翼を 丸め ココロちゃんの後ろに 立っていました。

(!?......なっ 渚君‼)




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