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魔王の日常  作者: 茨城
5/10

5話目

前回の話

・なんかグレイトウルフが来た

・空間停止 使った


まずクリスはグレイトウルフに作戦を説明し、その準備をし始めた。



▫️◼️▫️◼️▫️



今、グレイトウルフの真下にはクリスによって書かれたテレポートの魔方陣がある。魔方陣の真ん中には星型のマークがありその周りに古代文字がびっしりと書かれていて、

それを数分で書き終わったクルスを見たグレイトウルフは顔をピクピクとひきつらせている。


クルスはその事をなんとも思っていなく、空間停止する前に立っていた木の根元まで歩いて行き、体の中で魔力を練り始めた。



普通の人間や魔族の魔力は単純だが 人間の魔導師、それかAクラス以上の魔族は 魔力をとても複雑に練ることができる。


魔力を練る事によって起きる現象は、簡単に言うと魔力強化、みたいなものだ。


例えば普通の人間が結界を張っても ドラゴン--Sクラス--に攻撃されたらその結界に亀裂が入り、最終的には崩壊するだろう。しかし、魔力を練って結界を張るともっと強化な結界ができ、大抵の攻撃を受けても亀裂が入る事はない。

だが魔力を練るには最低 数秒はかかるので強敵と戦闘中などの時は使う事が滅多にない。



そしてクルスは手をパーにして前に突き出すと、



「……妾は最強と呼ばれる力を持つ者《ニコル=フォースター 召喚》」



するとクルスの手から小さな光の球が出てきて、少し離れた所にゆっくりと飛んでいき 光の球が大きくなったと思ったら その光の球があった場所に全身黒ずくめの少年が立っていた。


「昨日ぶりじゃな、ニコル」



そう言ってチラッとグレイトウルフのを見ると口を開けたまま固まっていた。


え?そんなに凄い事した?召喚なんて誰にでも出来るでしょ?

大丈夫、妾は普通だ。ワラワハフツウダ。


なんて考えていると、ニコルがクルスをギロリと睨んだ。



「クルス様。何かようですか?僕は貴方のような暇人じゃないんですよ、あと出来れば僕の視界から消えてもらえます?」



殺気を出しながらニコルがそう刺々しく言った。



殺る気満々じゃん!



▫️◼️▫️◼️▫️



魔王の部下達は魔王により作られたルールにより、全員が軍団に入っている。まぁ軍団と言っても20人〜30人ほどの魔族と魔物しかいないが。ちなみに魔族と魔物の違いは、魔族は人型、そして魔物は動物などに似ている、といったところだ。



軍隊は第一から第九軍隊まであってそれぞれ得意な事がある。


例えば第一軍隊は「特殊攻撃」

第二軍隊は「魔法攻撃」


といった感じだ。他にも治癒、盾、などの攻撃以外のもある。



そしてニコル=フォースターは第十六軍隊の隊長を務めていて、得意分野は「調査」だ。

彼の軍隊は敵の能力を調べたり、時には人間の館に侵入して情報を集める事もある結構危険な仕事だ。



敵と言うと人間が真っ先に思い浮かぶ、が 魔族にも敵はいる、魔王反対派だ。


魔王反対派は妾が王 (女王?) である事が認められない奴らじゃ。

妾の外見が人間でいう16・17歳の姿をしているせいもある、と思う。



ニコルの報告によると魔法反対派にもボス的な奴がいるらしい。

今度是非会ってみたいとニコルに言ったら



『ならご自分で敵地に行かれたらどうでしょう?それで死んで二度と帰ってこないでください』



って上から目線で、妾を馬鹿にしているように言われた。


超イライラした。



▫️◼️▫️◼️▫️



まずニコルを落ち着かせてから今置かれている《人間のコドモ》としての状況とクルスの考えた作戦の事を話した。

ニコルはクルスの話を聞いている間ずっと不気味に微笑んでいた。グレイトウルフが怖っちゃってるぞ。


「……つまり僕にその役を演じてほしい、という訳ですか」


作戦の説明が終わるとニコルがボソッと呟いた。

普通の人間は聞こえないだろうがクルスには聞こえていた。


魔王じゃからな。


「手伝ってくれるか?」


首を少し かしげて上目遣いで聞くと


「……ッ!べ、別にいいですけど。あ、貴方の為なんかじゃないんですからね!」


ニコルは顔を真っ赤にしてプイッと右の方を向いてしまった。


(( ニコル(様)ちょろい ))


クルスとグレイトウルフの意見が一致した瞬間だった。


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