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目をつぶっていたらいつの間にか寝てしまっていたらしい。

もしかしたらさっきあったことはすべて夢という可能性もあるが日本の東京にこんな深い森があるはずがない。

ってことは、へんちくりんな女の子は本当に神だったんだのか。


「しかしここは静かで良いな。いっそのことここに家を建てて住むことにするか。」


準備の良いことに後ろには小屋もあった。

つまらなくて下らない人間関係というものを完全に根絶させ、誰とも関わらず一人で森のなかで生きるというのが、僕の夢だったのだ。

あの家に住みたい。だが人が住んでいるかもしれない。

仮にノックをして返事がなかったらいい。だが世の中はそんなに甘くない。

もしもノックして返事があった場合は僕は全力で逃げてしまうであろう


「窓から中の様子を見るか。」


いい、この案はいい案だよ。

そうして恐る恐る窓に近づき中の様子を見てみると中には誰も居なかった。


「ふぅー。」


生活感はなさそうだ。よし、ここに住もう。

玄関に行くと大きなプレートが掛かっていた。


「神からのプレゼントだ。ここで一人で生活しろ。ついでに庭の畑には毎日水をやれ。雨の日も晴れの日も必ず井戸の水をやれ。」


よほど水をやるのが大切らしいな。よし、毎日忘れずに水をくもう。

ガチャリと玄関を開けると天井から鏡がぶら下がっていた。そして見てしまう。


「なんでだーーーーーー。」


鏡には幼い頃の俺が写っていた。しかも目がまるでウサギみたいに赤い。ありえない、ありえない。

手を見てみる。すると小さい手がそこにあった。


「なんでなんだよ。」


思わず二度呟いてしまった。


「高いところにある物が取れないじゃん。」


そんな切実な悩みを僕はたった今から抱えることになるのか。

小さいときに味わった高いところにある物がとれないというあの敗北感をまた味あわなければいけないなんて。

へんちくりんな女の子が高笑いしている様子が目に浮かんでくるぜ。


「次に会ったときは絶対に一発殴ってやる」


「神を殴るなんてことは絶対にやってはいけませんよ。」


「うわぁ、」


「私は神からの使者です。どうぞよろしくおねがいします。」


ぼっち生活を堪能できないのかよ。もしかしてこいつと共同なのか。そうなのか。


「よ、よろしく。」


「神からの伝言があります。私のプレゼントを喜んでくれてありがとう、ですって。」


「もし良かったら、僕の身長を返せと伝えてくれないか。」


「余計なことを言うようで申し訳ありませんが、相手は神ですよ。」


はぁー、神の使者なのにこいつはなにもわかっていないんだな。


「説明してやるから中に入らないか。立ち話もなんだろ。」


「お言葉に甘えさせていただきます。」


中は小綺麗に整っていて部屋には生活感があった。


「後はこれを肌身離さずに持っていてください。きっとあなたのお役に立つと思うと神が言ってましたから。」


そう言ってキレイな銀色の鍵を一つ渡してくれた。


「ありがとな。」


椅子に座り使者が出してくれた紅茶を美味しくいただく。


「こんな美味しい紅茶を出してくれた後で悪いが、僕は神など信じてはいない。」


「赤木は神に会って、神の力を見たのにまだそんなことを言うのですか。」


「俺にとって神っていうのはとっても理不尽な存在だからな。

例えばクラス全員が体育会で一位になりたいと神に願ってもそんなの無理だ。一位は所詮一位。どうあがいたところで一人しか一位になれない

それが一位という栄光を与えられた存在だからな。」


「それは仕方がないのではないのでしょうか。」


「仕方がない、だから僕にとって神という存在は理不尽なんだ。

これでも一応はあのへんちくりんに恩を感じているからな。」


しまった。助けてくれた相手にこんなことを言うなんて。はぁー、やっぱ言葉に出して言うのはめんどくさい。
















未熟者ですが、よろしくお願いします。

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