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ツッコミ
「今日はゲームセンターには行きません!」
「ちがうやろ!」
「痛っ……! 何で叩いたの!??」
「ゲームセンターは行きたいやろ!」
「痛いって! なんで叩くのってば!」
「当たり前やろ! こういう喋り方したら叩いてもいいんやで!」
「違う違う違う! それ、漫才でしょ! あれは漫才だから!」
「じゃあ漫才だから! ゲームセンター行きたいやろ!」
「叩くなー!!」
こんなやりとりは意味不明すぎて漫才にもならない。
お友達やらテレビやら、日頃いろいろなものに影響を受けては謎の言動を繰り出す子どもたちであるが、今日のりくはいつにもましてわけがわからない。
漫才に影響されているのだろうけれど、普通に漫才を見ただけでこうなるとも思いにくい。
きっと漫才の真似をしていた保育園のお友達を見て、曲解したのだろう。
それなら伝言ゲーム並みに実際との乖離が生まれたのも納得がいく。
しかし、「本当の漫才っていうものはね」なんて素人が説明できるわけもない。
間違いに間違いまくったりくの漫才に対する誤解をどう解けばいいのか、それが今の難問だ。