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物語の小説化の技法  作者: 種田和孝
第三章 小説の構成
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この章に関して

 小説の世界には、私ごときでは到底把握しきれないほどの様々な創作技法が存在しています。この章で解説するのは、私の知っている技法や注意点の一部、ただし基本中の基本とは言えない少々程度の高い事項です。

 すでに何度も繰り返していますが、この解説書が対象としているのは物語性の強い小説です。つまり、恋愛もの、人情もの、様々な原因によって引き起こされる苦悩や歓喜、現実世界や架空世界での争い、冒険、その他もろもろ。内容が激しい部類の小説です。

 いわゆるエンターテインメント小説がまさにそれに該当します。浅学な私の勝手な私見ですが、その種の作品の読者に対しては、おそらく世界に存在する創作技法のかなりの部分は冗長さつまり退屈さをもたらすだけです。

 もちろん、小説には物語への没入以外の楽しみ方もあります。例えば叙述トリック。これは作者から読者への挑戦であり、論理性を競う知的遊戯と言えます。その種の遊びであれば、小説の多面的な娯楽性の一つとして評価できます。

 解説の必要性や必然性を感じない技法とは例えば、単に読者を惑わせたり裏切ったりするだけのものや、読者の教導を目的とする洗脳まがいの技法などです。それらは作者の傲慢さの現れ、もしくは悪質さの現れとしか言いようがありません。また、世の知性と言論はそこまで甘くありません。その種の傲慢さや悪質さはすぐに見抜かれ、退屈な小説と喧伝されて終わってしまうだけです。

 なお、この解説書の目的は、物語をいかにして文書化するのかを解説することにあります。つまり、物語の作り方はその範疇に入っていません。それでも、この章では物語作りにも触れています。それはあくまでも初心者向きの推奨に過ぎません。

 この章で明確に誤りや失敗と断言している事柄は、文字通りの誤りや失敗です。それ以外は、もし物語作りに迷うようであれば、多くの読者に好まれるような物語にしてみてはどうかとの勧めです。


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