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奥山の怪異

作者: 高山小石

着物が日常着の日本昔話なふわっと時代設定です。

 (おのれ)のあばら()を訪ねてくれたまとめ役の話に、あやうく湯呑(ゆの)みを落としかけた。


「西のハヤテが(ちから)を失った?」


「あぁ。どうやら【奥山の怪異(かいい)】にやられたようでな」


「……いつもの悪い(くせ)が出たのか?」


 若くして四強に上りつめたハヤテは、力が強い分、事を性急(せいきゅう)に進めすぎるきらいがある。


 くれぐれも気をつけるよう、ことあるごとに注意してきたまとめ役も否定しないあたり、同じく危惧(きぐ)の念を(いだ)いていたらしく、苦々しい顔で続ける。


「ハヤテから詳しい話を聞こうにも、まだ意識も戻らん。しかも、ハヤテの力を得たからか、奥山から禍々(まがまが)しい気が広がり、かの怪異を放っておくわけにはいかなくなってな」


 それで(おのれ)に話がきたのか、とようやく合点がいった。


 【奥山の怪異】は、山越(やまご)えに疲れて動けなくなったり山中で迷ったりした旅人を助けてくれる優しいものだ。


 怪異に出遭った旅人は、怪異中の記憶を無くすものの、疲れはもちろん、怪我(けが)(やまい)まで改善するらしい。


 らしいというのは、詳しく調べようにも、奥山には(けもの)が多く危険であることと、旅人にとってありがたい存在であり続けている【奥山の怪異】を、(やぶ)をつついて変質させてしまっては本末転倒になるため、長い間、あえて誰も手を出さずにいたからだ。


 ハヤテもそれは理解していたはずだが。


 つらつら考えながら奥山を歩いていると、すっかり日も暮れ、道はおろか右も左も分からなくなってきた。


 このまま星あかりを頼りに進んでもいいが、岩の多い奥山に慣れていない己は、怪我を負うか崖から落ちるのが関の山だろう。


 闇が濃くなるにつれ、あたりはすっかり禍々しい気配に満ちみち、無音の(かたまり)が耳奥いっぱいに詰まったようにうわんとして、どこに怪異本体があるかもわからない。


 少しも気は休まらないが、岩に腰を下ろして竹筒をかたむけ喉をうるおした。


「もし、そこな旅のおかた……」


 ふいに背後から声をかけられて、みっともなく、びくっと大きく身体をゆらしてしまった。


 聞こえたのは、かぼそいながらもしっとりとした女人の声だった。


 だからといって、声通りの姿とは限らない。おどろおどろしいなにかやもしれぬと覚悟を決めて振り返れば、行灯(あんどん)を手に、首を傾げてうっすら笑む妙齢の女がいた。


不調法(ぶちょうほう)な声がけ、失礼いたしました。お困りのようにお見受けします。たいしたおもてなしもできませぬが、よろしければ、今晩うちにお泊まりください」


 揺れる(あか)りに、上品に結わえた長い髪と派手すぎない着物とが、ほの白い肌を(いろど)幽玄(ゆうげん)さに目を奪われた。


 女に誘われるままついていくと、小さな(いおり)があった。


 中は存外(ぞんがい)広いようで、女は庵の外をぐるりと歩き、長い縁側(えんがわ)から中にある一部屋に泊まるように伝え、しかしまずは湯を使えと言う。


「その間に夕膳(ゆうぜん)をこしらえておきますので」


 あてがわれた部屋の縁側に荷物を置き、再び女についていくと、はなれにあったのは天然の温泉だった。


「ご不浄はあちらに。こちらに灯りと着替えと手ぬぐいを置いておきます。ごゆっくり」


 声をかける間もなく、女はすぅっと下がってしまった。


 あやしいことこの上ないが、正直なところ、身を清められる機会があるなら清めたい。迷ったのは一瞬だった。


 まずはもよおしていたのをすっきりさせ、夏の山歩きと、気を抜けずじっとりかいた嫌な汗とですっかり汚れた衣を脱ぐとまるめて置き、用意されていた手桶で手足を念入りに洗ってから、かけ湯しておもむろに温泉につかった。


「あ~~~~」


 じわじわと効き目を感じるほどの湯だった。これなら軽い怪我や病ならすぐに治るだろう。


 湯につかったまま岩に頭をもたせかけ夜空を見上げたが、残念なことに、星ひとつ見えなかった。


 ()()()()()()()


 間違いない。ここが【奥山の怪異】だ。

 奥山で困った旅人はここに連れて来られ、癒やされ、戻されるのだろう。


 しかし女がわからない。

 今のところ女は、これまで旅人にしてきたのと同じように、(おのれ)をもてなしているようだが。


 ここの禍々しい気配は濃すぎるほどなのに、女自身に変わったつもりはないのか?

 なら、なんでハヤテから力を奪った? もしや女には、ハヤテから力を奪うつもりなどなかったのか? まさか、女は怪異とは無関係の存在だと?


「あー、わからん」

 

 ざぶりざぶりと顔も頭も湯で洗うついでに、汚れた衣も手桶で洗ってかたくしぼり、湯から離れた内熱を持つ岩場に広げておいた。これで明日の朝には乾くだろう。


 身体はさっぱりして部屋に戻る途中、女と出くわした。


「こちらを召しあがりながら、もう少々お待ちを」


 ほっかぶりとたすきがけをした女は、火の元にいたからか汗ばんだ肌におくれ毛がはりつく匂い立つ様で、思わずごくりと(のど)を鳴らしてしまった。


「あー、一人で食べるのは味気ない。どうか一緒に食べてはもらえまいか」


 あら嬉しい、と微笑む女に手が伸びそうになるのを、なんとかひんやりした竹筒を受け取るにとどめ、部屋で頭を冷やしがてらありがたく冷酒を味わっていると、「夕膳をお持ちしました」と声がかかった。


 女は慣れた様子で自分の膳も運び入れ、向かいに座った。すでに、ほっかぶりとたすきがけは外され、汗もふきとられていたのが少々残念だが、美しい女と共に食するという状況に、どうしても心が浮き立ってしまう。


「獣を警戒しながら夜を明かすところを、安全な(とこ)だけでなく、湯に膳のもてなしまで。本当にかたじけない」


「お役に立ててなによりです」


 しとやかに笑む女の膳の中身が己と同じことを確認し、女が食べ始めたものから己も口に運ぶ。


「うまいな! (さい)などはこちらで育てているのか?」


「ええ。小さいですが畑がありまして」


「肉はいかように?」


「罠を仕掛けております」


「女一人で?」


「昔、立ち寄られた旅の方々から教わりました」


 筋は通っている。

 問題は女が怪異本体かなのだが、奥山に入ってからずっと禍々しい気にどっぷりつかり感覚が麻痺している今の己には判断つけられず、かまをかけてみることにした。


「少し前に、こちらで若い男が世話にならなかったか?」


「西の言葉を話すお若いかたなら」


 すんなり(うなず)かれて面くらう。


「あのかたのお知り合いでしたか」


 ほんの少しだが女の声音が変わり、ひやりとした。


「あー、その、あいつはせっかちだから、なにか失礼を働かなかったか?」


「『わいのものになりや』と」


「は!? それはとんだことを」


「いえ、今までも似たようなことを言われたことがありますので」


 先ほど己もうっかり惑わされそうだったのを思い出す。

 働き者の美しい女がいれば自然と一緒になりたいと思うものだが、さすがに今そう思うのはおかしい。なにがしかの力が働いているのだと気を引き締める。


 しかし女は一人だと話していた。


「引く手あまただろうに。皆に断りを?」


「……『ここを出て一緒になろう』とのお誘いにはすぐに断りを。ですが、幾度もここを訪れ『ここで一緒に暮らしたい』と望まれた方々と暮らしたことはございます」


 そのときに罠を習い、畑も少しずつ広げていったのだと女は話す。


旅籠(はたご)のように、旅の疲れを癒やす場所でありたいと尽くしてきたのですが。どうやらこの地に長くとどまることは、ただ(びと)には負担になるらしく、一緒に暮らした方々は早々に(はかな)くなってしまって」


「あー、それで今は一人身で、訪れた者の記憶も消すのか」


「えぇ。(きつね)(たぬき)()かされたかのように(よそ)おえば、わざわざ再び足を運ばないかと思い」


「しかし、なぜそこまでしてこの地にとどまり続ける? 旅籠(はたご)(あきな)うなら、もっと人通りの多い街道(かいどう)の方が良かろうに」


「……すでにご承知なのでしょうが、ここは昔、隠れ里があって滅ぼされた地。私は(ここ)で殺され、山の火の力を得て怪異になったのだろうと、そのお若い方が教えてくださいました」


 確かに仲間内ではそう伝えられているが、明らかに女を動揺させる話を、ハヤテはどういうつもりで語ったのか。


「それを聞いて思い出したのです。真実、私は隠れ里の一員で、任務に出た幼馴染が帰ってくるのを待っていました。……約束したから、私はここで待っていなくちゃいけないの。帰ってきたあの人を一番に迎えるのは、いつだって私の役目だったから」

    

 女の姿が揺らいで少し幼くなった。そのような若い身で殺されたのだろうかと胸が痛む。


「そうお話ししましたら、『きっとソイツは外で新しいオンナとよろしくやっとるで』と」


 ハヤテぇええ!


 おそらくだが、力に貪欲(どんよく)なハヤテは【奥山の怪異】を目の当たりにして、その力を奪おうとしたんじゃないか。

 昔の話を伝えたのも、親切心からではなく、動揺させ、すきを狙うためだったんじゃないか。


 だとしたら……。


「あいつはお前さんの力を自分のものにしようと、力比べと称して」


「力を繋げ、力あるほうに力が吸い取られる【(あや)しの(ちぎ)り】なら受けましたよ。あぁ、そんな顔をなさらなくとも。元より、私は(ここ)で力を得るために男を誘いますので。……ふふ。それにしても、二十年も生きていない若輩者(じゃくはいもの)が、この私に勝てると思うなんて、ねぇ」


 さきほど垣間(かいま)見えた幼さはなりをひそめ、すっかり元の妖艶(ようえん)な姿に戻り、あやしく笑む女は、正しく怪異だった。


 ハヤテは(みずか)ら勝負を仕掛けたものの返り討ちにあって、精魂(せいこん)しぼりとられた、というところか。


「今の私は奥山と広く深くつながり、奥山にある獣も草木も湯も、山の火でさえも動かせます。こんな私にどれだけ(そそ)いだところで、満たされることなどありえませんのに」


 目を伏せて口の端を上げる女は、ハヤテを愚かだと笑うのではなく、自嘲(じちょう)しているようだった。


 あえて結果が見えているハヤテとの勝負に女がのったのは、わずかながらも「満たされるのでは」という期待を持ったからなのだろう。


「あら、話に夢中になっている間にさめてしまいましたね」


 女がふっと手をかざすと、熱を失った膳の中身から湯気がたった。己がハヤテの知り合いだとわかってから、人間らしく振る舞うのはやめたようだ。


 それはおそらく、夜明けには、ここで過ごした己の記憶も奪うつもりであるからだ。


 そうして女はまた、奥山で立ち往生する旅人を助け、庵にまねき、関係をもつのだろう。


 しかしその夜の記憶を旅人には残さない。


 ここ二百年近く、奥山の怪異はそういう存在だった。それは奥山を通る旅人にとってはありがたい存在だが……。


 若いハヤテは女と話し、怪異から力を奪おうとしたのではなく、奥山から女を解放したいと願ったのではないだろうか。


 二人分の膳を下げ、あたたかい茶を持ってきた細い女の手首をとらえた。


「己の相手もしてもらえるのか?」


「……私を満たそうなどと思わなければ、一晩の夢をともに」


 女はふわりと微笑んだが、まるで泣き出す一歩手前のように見えた。


   ※


 お互い幾度か果てたあと、二人向かい合わせに横たわって、女の息がととのうのを待って口を開いた。


「今なら、己を、己のうちを感じられるか?」


「貴方様の内側を?」


 不思議そうに、女はそっと己の素肌に手を置き目を閉じた。


「これは……井戸より深く、崖より広く、果てがない、(うろ)?」


「そうだ。広くて深いだろう。()()()()()()()()()()()()()()()()


「私を奥山ごと取り込むと?」


 目を開けた女が眉をひそめたので、なだめるようにそっと抱き寄せた。


「少し違う。一度入ってすぐに出れば、結びついた力がほどけるのだ」


「私と奥山を離すと?」


「あー、それは好きにすればいい。己はただ、うちの若いのの力を返してほしいだけだ」


 話を聞く限り、ハヤテの力で変質したのだから、ハヤテの力を抜けば元に戻るはずだ。


 変質したままにしておけば、変化はやがて山全体、女自身にも及んで、奥山自体が異界になってしまうやもしれぬ。


 そうなってしまっては【奥山の怪異】は討伐対象になる。ひとたび得た力を奪ってしまうのはしのびないが、できれば同意してほしい。


 腕の中で、女は素直に己の話を聞いていた。


「お前さんが望むのなら、奥山から出て、その幼馴染殿(おさななじみどの)の道行きをたどってもいい。なんせ二百年近くも昔の話だ、伝わっている話とて、真実かどうかなどわからぬ。己の中にいれば一緒に旅ができよう。足取りを探れば形跡も見つかろう」


「私が、旅に」


「そうだ。ここで待つのもいいが、迎えに行くのも一興というもの。なにか、戻れなかった場合はどこで落ち合う、というような約束をしていなかったか?」


 地名など手がかりはないかたずねると、しばらく黙って記憶を探っていたらしい女は、あっと声を上げた。


「『期日までに戻らないことがあれば、それは任務を失敗したとき。命を落としているだろうから、先にあの世で待っている』、と」


 すでに百年以上経っているのだから、確実にあの世に行っているだろうな。


「私が待たせていたなんて。早く行かなくちゃ!」


 腕の中にあった女のやわらかなぬくもりが消えたかと思ったら、禍々しい気配が急激に膨らんで、視界も意識も闇に飲まれた。


   ※


「っは」


 気づけば、()(ぱだか)で、(ばん)につかった温泉近くの岩場に大の字で横たわっていた。空はすでに明るく、虫と鳥がひっきりなしに鳴いている。


 女は己に衣を着せる間も惜しかったようだが、それならそれで、しとねのままで良かったのに、なぜわざわざこんなところへ放り出したのやら。


 さいわい晩にひろげておいた衣の近くだったので、手早く身につけ、ようやく人心地つけた。


 奥山に満ちていた禍々しい気配はきれいさっぱり無くなっており、かわりに己のうちに見知ったハヤテの気があって、うまくほどけたようだと安堵(あんど)する。


 それにしても、禍々しさから解放されただけにしては心地よすぎるような。朝日のせいだけではない(まぶ)しさに目を細め、よくよく確かめてみると。


「これは……」


 晩は暗くてわからなかったが、岩場の温泉地からは奥山を一望できた。


 見下ろす先、岩山の隙間あちらこちらに、小さな畑と(いおり)があり、そこからこの温泉地まで、きらきらと小さな光の粒が舞っていた。


 女は一緒に暮らした旅人と協力し、そのつど旅人と暮らす庵を建てたのだろう。そして里のように滅ぼされてはたまらぬと、()()()いたのだ。


 晩に(いおり)を大きく感じたのは、怪異の力で複数の庵をつなげていたからのようで、この温泉地にしても、実際は庵からずいぶんと離れていた。


 踊るように舞う小さな光の粒は、女がずっと願っていた『旅人への癒し』が奥山にしみこみ、ついには言祝(ことほ)ぎになったからだろう。


 怪異の(みなもと)である女が去ったことで、ただ(びと)も力にあてられることはない。言祝ぎのおかげでしばらくは温泉の効能も健在だろうから、湯治客(とうじきゃく)でにぎわい人が住み着けば、【奥山の怪異】が消えても旅人は困らない。


 ありあまるほどの置土産(おきみやげ)に、女も幸せであれと願いながら山をおりた。


 報告を待っていたまとめ役は「惜しいことを」と眉を下げた。


「もうしばらく待てば【奥山の怪異】が【奥山の神】に神格化しただろうに」


「怪異や神でなくとも、お堂を建て、人々の感謝を捧げれば言祝ぎは続くだろう。あー、でも、温泉の効能は落ちていくか」


「こうしちゃおれんっ。効能が消える前に入らねば! あぁいや、お堂を建てる良き場所を早急に決めねばならんな! うんうん」


 まとめ役がいそいそ去るのを、うまく誘導できてなによりだと見送った。


   ※


 静養所でハヤテに力を返すと、久方ぶりに目を開けたハヤテは弱々しくつぶやいた。


「……おおきに。手間ぁかけさせて、えろうすんまへん」


「まったくだ」


「やって、あんなん、あんまりですやん」


 やはりハヤテは女を奥山から解放したかったようだ。


 【奥山の怪異】が妖艶な女だっただけに、続くだろうハヤテの無駄口に身構えていたが、静かな様子に目を確かめると、ハヤテの視線はどこか虚ろだった。まだ夢現(ゆめうつつ)なのだろう。


 【妖しの契り】に敗れたハヤテは、女のうちに取り込まれながらも怪異と同化しないよう、終始(しゅうし)気を張っていたのだ。消耗が激しいだけで無事に済んだのはハヤテだからだが、つい口をついていた。


「他にやりようがあっただろう」


「一晩たったら忘れてまう思たら、これ以外、思いつきまへんで。もちろん、勝つ気やったんです。けど、負けても、テン(にぃ)が助けてくれはるやろて」


「かいかぶるな。もう己に以前のような力は無い」


 四強のさらに上である(てん)の力を失ってずいぶん()った。

 力を失うのと同時に当時の記憶も無くした己は、その時、なにが起こったのかもわからないままだ。己には文字通り、ぽっかりと(うろ)()いている。


 でも、力を失って得た【(うろ)】は便利で、今でもまとめ役から仕事がくるのだから、なにが幸いするのかわからない。


「あん(ひと)、待ち人に会えたやろか?」


「きっとな」


「いつか、テン(にぃ)(うろ)も満たされたら、ええですね」


「……もう寝ろ」


 ()んでおいた源温泉を飲ますと、ハヤテは深い眠りについた。

 顔色と呼吸は落ち着いているが、目を離せばすぐに飛び出してしまう弟分(おとうとぶん)だから、今日明日は己の休みがてら張りつく所存だ。


「今のうちにまとめておくか」


 怪異について後々(のちのち)にも正しく知れるよう、再び己が忘れても思い出せるように、力を失ってからの己は、怪異に関わったことを(つづ)るようになった。


 忘れぬうちに、あの女のことを書き留めておこう。

 筆をとり、【奥山の怪異】と走らせた。




四強は東西南北称号で一人ずつ。

それより上は天。

一時期は何人もいて天一、天二など番号がつくほどだったけど、今は天の称号持ちは一人もいない。現在一番天に近いと言われているのが西のハヤテ。

ハヤテと主人公が初めて会ったとき、主人公がハヤテを助けたので、ハヤテは主人公をしたっている。

東は主人公にライバル心バチバチ。

北は寡黙で我関せず。

南はのんびりマイペース。

まいかい主人公は怪異とエロい感じになる。

いつか書けたらいいなぁ。

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