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第二十四話 大聖堂

次でこの話は一度区切りたいと思ってます。

 ──「創世会(ジェネシス)へようこそ。今日はどのようなご用件でしょうか?」


 俺達は一歩、大聖堂の中へと足を踏み入れた。

 中はまさに協会の様な白く輝きを放つような壁にステンドグラス。

 そして、聖職者のような恰好をした男の人。

 俺達が中へ入ると、その男の人が俺達に声をかけてきた。

 なので、俺達は立てたプラン通りに話を進める事にした。


 「えっと、此処の道場に体験入門したいんですけど、、、。」

 「ああ、一日体験入門希望者の方ですね。今オーナーを──」

 「はっはっは、体験入門希望者ですか、、、。どうぞ、我々は少しでも興味を持っていただける肩を拒みはしませんよ。そう、我らがお慕いする創造神ルイン様の様に!」


 俺が要件を伝えた男が振り向いた瞬間、そこには小鳥遊にスマホで見せてもらったあの聖職者の様な初老の男が立っていた。

 初老の男は俺達に近付き、先の様な事を言ってきたが、、、小鳥遊の顔はこの男の全てを拒否すると言わんばかりの脹れ顔だ。

 まあ、俺の《隠蔽》などのお陰で隠れてはいるが、、、。


 俺は小鳥遊を隠すように一歩前に出ると初老の男に感謝の言葉を述べる。


 「えっと、ありがとうございます。」

 「いえいえ、我々の活動に目を止められる方を拒むなど、ありえませぬからな。」

 「そうなんですか。」

 「ええ、歳はおいくつですかな?」

 「あ、すいません、言ってませんでしたね。両方19です。」

 「19、、、という事は学生さんでしょうか?」

 「はい。大学生ですね。」

 「、、、大丈夫なのですか?」

 「はい、今日は午前授業だったもので、やる事もなかったので友達から聞いたこの道場にと思って。」

 「そうでしたか。まあ、それではこちらへ。」


 他人行儀な話し方なんて初めてだからな、少しぎこちなかったかもしれない。

 まあ、そんな所まで気にしていないだろうし、大丈夫だろう。


 「それにしても、最近は入門者が増えているとか? 友人から聞いたので間違っていたらすいません」

 「いえ、間違っていませんよ。確かに、我々の『天星術』への入門者はここ最近で増えていますね。」

 「やっぱり、友人が言ってたすごい技って奴ですかね?」

 「『神の加護』の事ですかね?」

 「『神の加護』?」

 「ええ。創造神ルイン様よりそのお力をお借りするのです。」


 創造神なのにルイン(Ruin)──破滅か。

 中々ネーミングを頑張ったな。

 わざわざ神の加護という面倒臭いことを言ってるし。

 此奴はスキルをどうする積もりなんだ?


 ──《ピピ──スキル《叡智の神眼》発動》


 名:イーブリス・シャイターン

 種族:悪魔の王(デモン・キング)

 職業:反導者

 Lv:1736₋

 MP:5566332/5566332₋

 HP:6655448/6655448₋

 身体速度:951357₋

 反射速度:3951778₋

 魔法耐性:₋9998

 物理体制:66658₋

 スキル:《遮響》《擬態》《接触吸収(ドレイン・タッチ)》《精神操作》《能力付与》《魔法操作》《洗脳魔法》《破壊》

 固有スキル:《死の呪詛》《偽造者》

 称号:『悪魔の王』


 というか、前回見たステータスから何も変わってないが、、、そもそもこいつは、人間ですらないのか。

 何というか、、、此奴は敵なのか味方なのかが疑われるな。


 ──「それでは、こちらへどうぞ。」


 一通りの説明が終わると男──イーブリスは俺達を奥に続く廊下へと案内してくれる。

 俺と小鳥遊はそれについて一歩ずつ歩み寄っていく。

 その廊下の終点は日本の道場の様な木製の横開き扉だ。

 要するに、あの動画はあそこで撮影されたのだろう。

 それも、CGなどを使う訳でもなく。


 だが、此奴はいつからここで道場を開いているのだろうか?


 「此処が我々が武道を行う場です。今日はまだ来ている者が殆ど居ませんが、『神の加護』をお見せするだけならば十分でしょう。」

 「そうなんですか。そう言えば、此処って、いつから開いているんですか?」

 「いつから、、、約3か月ほど前からでしょうかね?」

 「、、、そうですか。」


 三か月前にここへ来た時、俺はこの建物を見た記憶はない。

 だが、此処が浸透している今の状況からすると何かしらの細工が施されたのだろう。

 それも、俺がこの世界にいない間に。

 だが、だとしたら世界全体に細工を施したという事になるしな、、、。


 もしくは、俺があっちの世界へ行き、スキル等を手に入れたことによりそれが無効化されたかだ。

 まあ、今ここで考察しても意味がないか。


 「それでは、『神の加護』のお力をお見せいたしましょうか。」

 「いいんですか?」

 「ええ。それでは、、、水面君こちらへ。」

 「はいっ。」


 俺が白々しい質問をすると、一人の名を呼ぶ。

 すると、すぐ横で掃除をしていた俺達位の歳の少女がその声に直ぐ様反応して此方へと小走りで近付いて来る。


 「彼女は少し前に入門した水面雫(みなもしずく)君。まだ『神の加護』は授かっていませんが、腕はきく方です。」

 「、、、その娘がどうかしたのですか?」

 「はっはっは、彼女に蹴りを一撃いただこうと思いましてな。」


 、、、SMプレイがご趣味のようで、、、。


 「、、、そのような目はしないでいただきたい。」

 「え、あ、はい、、、すみません。」


 何処か嫌そうな顔でそう言ってくるイーブリスは俺の謝罪を聞くと、少女──雫の方へ向き直る。

 そうして、イーブリスが掌をクイクイと上方向へと稼働させる。

 来いと言う合図だろう。

 それを視認した雫は勢いよく回し蹴りを叩きこむ。


 だが、次の瞬間にはその足が触れたイーブリスの指先より放たれる甲高い音と共にその回し蹴りが止まる。

 それ所か雫はその反動で吹き飛ばされている始末だ。


 「、、、これが、『神の加護』です。今のは創造神ルイン様により音で作られた盾をお借りしたのです。」


 そう言いながら先程の回し蹴りを止めた指先を見せてくる。

 確かに、どこも損傷はない。

 だが、、、それもそのはずだろう。


 「、、、じゃあ、俺も一回だけやらせてもらってもいいですかね?」

 「ん?ああ、いいですよ。さあ、此方へ。」


 俺はイーブリスの目の前に行くと、力を抜いて近付いてく。

 そして、イーブリスの目の前にやって来ると、一気にその腕を振り抜く。

 イーブリスは一瞬反応に遅れたようだが、何とか俺の一撃を受ける。

 だが──


 「ッ!?」


 ──イーブリスは勢いを殺しきれずに2m程後退する。

 一瞬、その瞳が爛と輝いたが、俺は居に返すこともなくごく一般的な謝罪を入れる。


 「あれ、すいません、あんまり力は入れていなかった筈なんですけど、、、。」

 「、、、いいえ、中々お強いのですね」


 今の一撃で此奴は俺にスキル、もしくはステータスが備わっていることを完全に確信しただろう。

 だが、小鳥遊にも試させた方がいいな。


 「えっと、此奴もいいですかね?」

 「、、、ええ。もちろんですよ。」


 俺の問いに、疑るように慎重な声で答えるイーブリス。

 俺は小鳥遊にこっちに来るように促す。

 すると思たよりも素直に近づいて来る小鳥遊。

 顔を見てみると、般若のような険しい顔をしている。


 イーブリスには隠蔽と擬態により全体的におどおどとした少女に見えているであろうが、俺に見えている光景は、背景には漆黒の業火が燃え盛り力強い一歩一歩で段々と近づいていく般若だ。

 恐ろしいことこの上ない。


 「それでは、いいですよ。」

 「い、いきます!(行くわよ!!)」


 緩い一撃(の様に見えて体術世界一のワンパン)がイーブリスに襲い掛かる。

 俺から見れば力強い踏み込みで勢いよく殴りかかる少女の図だが、それも虚しく弾かれる。

 まあ、所詮は利き手じゃないのだ。

 当たり前である。

 此奴は利き手を勢い良く振れない状態だ。

 いずれどうにかしてやりたいものだが、、、今のところ、スキルの事は教えられないしな、、、。


 「、、、ほう、見た目よりは力強い一撃でしたな。」

 「そ、そうでしたか!」


 俺は食い気味に会話に入っていき小鳥遊に今の言葉が聞こえないようにする。

 その事に怪訝そうに眉根を寄せる小鳥遊だが、イーブリスは特に思う所もなさそうに説明を始めてくれた。

 これで、下準備は完璧だ。

 俺は心中でほくそ笑むとしっかりとイーブリスの言葉に耳を傾けた。


 ──日の沈み始めたころ、俺達は大聖堂から足を出していた。

 本来はこれ位の時間から始まるらしいのだが、俺は特に気になる事も無かったので用事があると言って此処を出る事に決めたのだ。


 「今日はお越しいただきありがとうございました。いずれまたお会いできることを祈って──。」


 一瞬、余韻に思わしげなトーンが混ざった気がしたが、俺は気付かないふりをして小鳥遊と共にそこを去った。


 ──「、、、佐田君。神の加護を授かっている者たちを集めなさい。最低でも五人ほど。」


 光里の去った大聖堂創世会(ジェネシス)で神父を名乗るイーブリスが開口一番そう言い放った。


 「、、、どうなされるのですか?」


 創世会(ジェネシス)の聖堂員である佐田は問うた。

 これは無駄な詮索という訳ではなく、単純な質問である。

 その質問に、至極単純に一言、イーブリスはこう答える。


 「彼ら──いえ、彼を殺させてきてください。」

 「、、、えっ!?」

 「彼は神の加護に類似する力を持っています。ですが、神の加護というのは我々受諾者でなければ扱えない物なのです。彼はこの世界に破壊と混沌を齎す可能性があります。」


 イーブリスは即座に頭を回転させ、うまく口実を作る。

 そんな口実に佐田はしっかりと丸め込まれていた。


 「そんな、、、ほ、本当ですか?」

 「ええ、必ず仕留めてください。矢無負えなければ、彼女を使ってでも──」


 そして、月の上り始めた夕刻の街に数名の受諾者が放たれた。

 標的は──闇山光里。


 だが、これは彼の計画通りの行動である。


 そう。

 これは闇山光里の殺害計画ではなく、闇山光里による殲滅計画である。

 彼は仄暗い路地裏に足を運ぶと、顔を隠し、嗜虐的な笑みを浮かべるのだった。

聖職者(佐田)「創世会(ジェネシス)へようこそ。今日はどのようなご用件でしょうか?」

心の声(めっちゃ眼鏡マスクのカップルなんだけど、、、w)


佐田さんはツボが浅いようです。(これは浅いで済ませていいのだろうか?)

──追記。

佐田さんは普通にいい人ですので、嫌いにならないで上げてください。

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