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俺がいなければきっと彼女は困らない

なにやら奇妙な少女と出会ってしまったバルノレは・・・

歩き続けて数分、ここは確実に裏通りだ

俺はギリギリ通れるかどうかの知らない道をいくつも通った

そこまでして行く必要はあるのか?

いや、確実にないだろう

しかし何故か少女に惹かれて着いてきた

もうここまできて戻る訳にもいかない

第一、俺はこのあたりの道を知らない

戻ろうと振り向けば迷えるのは考えなくてもわかる

人混みの中に腕にビッシリとタトゥーを入れた男が見えた

腰の両方に刀を四本下げた男も、

・・・おい待て、"刀"だと?

この辺りの治安は大丈夫なんだろうか

色々考えながら歩くと少女はかなり細い道を通り始めた

そもそも道なのか怪しいところだが

・・・案の定通れない

少女は俺が来てない事を確認して顎に軽く手を当て考え始めた

数秒して、少女が戻って来て俺を押し退け新しい道を探している

あぁ、こんな俺がいなければきっとこの少女はこんな風に困らなくて済むのだろう

なにかを決心したのか、少女は素早く右を向き俺に着いて来るよう合図をして歩き始めた

少女は回りに目を配りながら歩いているようだ

俺も気になりチラ見をすると、猟銃やら斧やら物騒な装備をした男女が見える

変な事をしたら確実に殺される雰囲気だ

そのうち誰かと目が合った様な気がしてすぐさま少女の背中を見る

それにしてもどれだけ歩くのだろうか

腕時計を確認すると既に少女を見つけてから15分が経っている事に気が付いた

遅刻は確定的だ

仕方ない今日はもうこの当たりで帰ろう

そう思っているのを感じ取ったのかは知らないが少女がこちらに振り向き指を向こう側に指した

周りを見ると開けた丘だ

市場のような建物達や平屋が回りを取り囲んでいる

霧が濃いらしくそれらより奥は見えない

少女が指差した方向を改めてみると廃墟のようなオフィスビルが一つ建っていた

この周辺は異様で異質な雰囲気を・・・

いや、確実におかしい

どうしてオフィスビルが廃墟になった状態でこんな青緑色の丘の上に立っている?

考えれば考えるほど疑問と冷や汗が溢れる

もしかしたらこれから俺は殺されるのではないだろうか?

会社にどう連絡すればいい?

口を開け愕然としている俺をお構いなしに

「こちらに来い」と言わんばかりの視線とハンドジェスチャーをする少女

慌てて着いて行き廃墟に入る


そこには老若男女、紳士淑女、貴族貧民、黒白黄色、一区切りに仕分けなどできない人々が

荷物を運び、ソファに座り談笑し、本を読む者など様々なことをしている

その内の一人、屈強な肉体の白人がこちらに気付き喋りかけてくる

「おっ、どうしたミーシャ、また新しい奴を連れてきたのか?」


・・・俺の嫌な予感はまだ続くのだろうか

とても不安になる世界観は新しくも怪しい旅路の始まり!

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