表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

俺がいなくても世界は回る

何も考えずにただ、だらだらと

「こんな世界観いいな」「こういうのもアリだな」

と、書き留めたアイデアの5割を使って産まれた

進展と連載に不安がある連続小説の一話をどうぞご覧ください

「こんな俺がいるから世界はこんなにも腐って廃れている」

そう思い込んでいるだけだった時間、

思い込んでたのはあの人。

あの人が生きていた時間の話。

私はその話をこの後に伝える語り部。

私はこんな格好だけど出来れば聞いてね。


あの人の名前はバルノレ。

黒いスーツを着て無精髭を生やした20歳ぐらいの男の人。

バルノレはいつもの様に灰色のコンクリートのビル群に囲まれた、

タバコと酒の臭いが蔓延した大きな交差点を渡っていた。

何十人もの人に押されてぶつかりながら渡っていた。

昨日見た人を横目に陰気な会社に行くはずだった・・・。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

いつもの様に、会社に遅れない様に30分早く着くようマンションの一室を6時半に出る。

革靴の重い足音がそこら中から延々と聞こえてくる。

男にぶつかってしまい舌打ちをされた、どこか少し遠くでシャッターを切る音が聞こえる。

あぁ、こんな俺がいなければ世の中はきっと良くなるのに。

・・・いつもならこの交差点の中央あたりで「死にたい」と思うはずだ、でも何かが違う。

いつも見るスーツの男や厚化粧をした女じゃない。

「子供?」

ふと呟いてしまった。

数メートル先に佇む少女は敵意と憎悪に満ちた視線を向けてきた。

左目は充血を通り越して白目の部分は血の色で、その中に黄色い瞳孔がある。

まじまじと見てると少女はゆっくりと背を向け、

こっちに来いと言わんばかりに手を仰ぐ仕草をする。

俺は「たまには寄り道もいいだろう」等と考えてしまった。

しかし、少女は細身だが俺は既に成人した男だ、

この人混みを抜けるのはとても難しく、少女を何度も見失いかけた。

別に行く必要は無いのになぜか着いていってしまう。

何故なんだろうか。

寄り道をしてしまう自分を憎みながら人混みを抜ける・・・。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ