ヤバイ物は要らないです、佐藤くん。
「えぇっと・・・。あの、年はいくつですか?私、16なんですけど同じくらいかな〜なんて・・・」
気まづい・・・。クラスにいるイケメン好きの女子達にこの状況を代わってほしい。・・・切実に。
「16歳なんですか!実は僕は17歳だったんですよ!高校は何処に?」
うん?だった・・・?少し変な言い方な気もするが、そこは一旦置いておく。
今、優先すべきは先程の失態を忘れてもらえるように会話を弾ませる事だ!
「実は、柏葉高校に行ってるんです。ずっと憧れていた高校で、実家から遠いので一人暮らししてるんです。」
「へぇー。柏葉ですか!実は僕もそこだったんですよ?いやー、懐かしいなぁー。」
懐かしい?途中で辞められたりしたのかな?
「あ!もうそろそろ時間なので失礼しますね。」
「はい。わざわざありがうございました!」
この後、用事があるようだから今度またお話でもしよう!
「先程お渡しした物ですが、あれは食べると1時間だけ霊体になれますので、ぜひ有効活用してくださいね?」
「はい、ありがとうございます!後で、ゆっくりいただきます!」
そう言って、佐藤くんは隣部屋に戻っていった。
・・・・・・・・・・ん?
『霊体になれますので』って言ったか?今。霊体ってあれだろ?うん。あれしかないよね?
「なんですとー!?!?」
佐藤くんがくれた物はどうやらヤバイ物らしい。