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初めまして、佐藤くん。

このアパートに引っ越してきて、はや1ヶ月。やっと、一人暮らしにも慣れてきた。


勉強地獄をなんとか抜け出し行きたかった高校に無事入学できたのだが、その高校は私の家からは少々・・・いや、確実に遠い。

毎朝の大切な時間を通学の為に何時間も無駄にしたくない。

そこで、私は始めたのだ。・・・一人暮らしを!


見た目は少しボロいが内装はきれいで樹澄駅から徒歩8分というアパートだ。しかも安い!はじめはワケあり物件なのでは?と心配したものだが、そんな事もないようだ。

そういえば、昨日下の階のおばあさんから花を貰ったな・・・と思い出し、立ち上がる。

テーブルの上にでも飾ろう。綺麗な桃色の花は私のエネルギーチャージにもってこいだろう。


ピーンポーン

・・・セールスか何かだろうか?

まだ、引っ越してきたばかりで知り合いが多いわけでもない。下の階のおばあさんは今日は用事があると言っていたし。


ピーンポーン

わざと無視しているのにチャイムは鳴り放題だ。随分、しつこいセールスだなと溜息をつく。


「はい。あの、セールスとか興味ないんで帰ってもらってもいいですか?」


言ってから気づく。どう見てもセールスマンではない・・・。

若い男の人で下手したら私と同い年くらいだ。服もラフなもので爽やか系男子だ。


「あ、すいません。隣に引っ越してきた、佐藤といいます。」


しかも、まさかの隣部屋の人らしい。


「これ、つまらない物ですが良ければどうぞ?」


爽やかスマイルで渡されたのは水色の包みだ。


「あ、どうも。」


しまったーーー!!!!

愛想ない!!私のバカー!!

今更、騒いでも後の祭りなのである。

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