Epispde1 特撮好きの朝
時刻は6時半。
ケータイから豪快な特撮ソングが鳴り響き、布団から手を伸ばして数回空振りをしながら目覚ましを止める。
まだ、眠たいのともうちょっと音楽を聞きたいと欲求している体を無理矢理動かしてカーテンを開けば朝日が部屋に入り込み目を細める。
クローゼットを開けて制服を取り出し着替え、部屋を出て向かうは洗面所。
顔を洗いボサボサになった髪の毛を整えてリビングに入るとシンと静まり返っており、食パンを取り出してトースターに入れてから市販のカップスープの粉をマグに入れてお湯を注ぐ。
親は、仕事が楽しいのかあまり帰ってくるのを見たことがない。
というよりかは、帰ってきたところで私が起きる時間にグッスリ眠っているのだ。
別に気にしてないし、ただ単に私が一人でも大丈夫と思っているからこうして仕事にのめり込んでいるのだろう。
両親はそれぞれ、自分の好きな仕事を楽しんでやっているのだからそれを邪魔する権利なんて私にはない。
だって、私も特撮見てる時に邪魔なんてされたら好きな番組がマラソン甲子園で潰れてしまえと特撮あるある呪いをかけたくなるレベルだし。
焼けたトーストを齧りスープで、それを流し込みながら適当に流れてくるニュース映像をボーッと見つつ全て食べ終えてからテレビを消す。
カバンを取りに部屋へと戻ると、お小遣いを貯めて買った特撮ヒーローフィギュアが目に入り思わずニヤけてしまう。
「さーて、アフターファイブの特撮イッキミする為に行ってきますかね」
誰もいない家に行ってきますを言って、家を出れば外は晴天気温もなかなかいい感じ。さあ、今日も普通の日常を送りますかね!!!