7 めんどくさいやつ
三日目は放課後ではなく何故か早朝の登校時間から始まった。
「カナちゃ~ん、昨日は災難だったらしいね~?」
話かけてきた奴は、私をいじめているグループのリーダー火雅池 佐美子火の牙の位である。
「何?昨日あなたを助けた死神の一族に殺されかけたんですって?ふふっ。また一人になったのなら私がもう一度友達になってあげるよ!私の慈悲深い心に感謝しなさい。」
・・・こいつの言う事を分かりやすくすれば、優しい(あれのどこが!)死神の一族が私とつるんでいたため、いじめられなかったが昨日死神の一族に見捨てられて再びいじめられそうだから近付いた。と言うことらしい。
勘違いもいい加減にしてほしい。そして私はいじめられるだけではすまないぞ!
「友達になんかならない。」
「ふふっ、友達にならないと一人だけあぶれちゃうわよ。・・・それに今度こそ焼き印入れちゃうよ。」
「勘違いしてる様だけど、ケイとはコンビになったし、攻撃魔法も教えて貰った(?)わ。だからあなたの友達にならない。」
「ケイってあの死神の一族だっけ、それとカナがコンビって事は、バトルトーナメント出るの?笑わせないで!足手まといになるだけよ。
しかも、攻撃魔法が使えても攻撃専門の攻撃魔法と精神記憶系の攻撃魔法何て天と地の差があるわ!
まあ今回は私のコンビが結んだ約束がどうなったか見に来ただけよ。せいぜい頑張る事ね。」
約束って何?そう聞く前にあいつは去っていった。
☆☆☆
昼休みのカフェテリアにて
私はケイに今朝の事を話した所何か思い当たる節があるらしく苦笑を浮かべた。
「何?約束って何の約束なの?」
「あ~、その~、2日前に絶対条件満たせないだろうと踏んで目の前の厄介事を遠ざける為に約束されたんだよ。」
そして私に詳しい説明を始めた。
☆☆☆
時はカナとコンビを組んで帰る時まで遡る。
俺はふと何者かがついてきている事に気付いた。曲がり角で待ち伏せする。
そして追いかけてきた何者かに足をかけてつまずかせた所、茶色い長い髪の毛人物で、俺にちょっかいかけてくるめんどくさい女だと判明。即効で無視をするよう心に決めた。
「何すんだよ、死神。」
・・・無視!
「ねえ、死神!」
・・・徹底無視!
「お~い、し・に・が・み」
・・・さあカナをどう修業してあげようか?
「気づいてんだろうが!【切り裂けウィンドブレイク!」
お前本当に女か?と問いただしたい野郎言葉が聞こえた。すると見えない風の刀が俺に飛んでくる。仕方無く小刀を取り出すと
「【魔の力を消せマジックデリート】」
小刀が刀を斬る感覚があり、刀の感覚が消える。
「やっぱり、気づいてんじゃんか!」
「今日は変な風が吹いてるな。まあ、気にしなくていいか。」
「うがががあぁ!気にしろ~!」
俺は渋々後ろを向く
「何なんだ?楓。」
「やっと気づいてくれた!」
「早く用件言え。お前に付き合ってる暇無いの!」
すると楓は口を尖らせた。
「簡単に言うと魔法大会のトーナメントバトルのソロの練習試合しない?そっちもソロ何だったら・・・」
俺は無理やり言葉を遮った。
「コンビだ。」
「へ?」
「ジジイが強制でコンビの部に出場させられる事になったんだ!」
その言葉を聞き楓は口を開けて呆ける。
「ええぇぇえええ!」
「うるさい!コンビ組めたら2日後の放課後戦ってやるよ。」
そうしてケイはその場から去った。
☆☆☆
「で、その楓さんがコンビ組んじゃって戦いをしなければならないと。」
「ああ、まさかあの自信過剰な奴がすぐにコンビ組めないから上手く逃げられたと思ったんだがな。」
溜め息をつくケイ。ケイはほとんど溜め息をつかないつくときは余りに特徴な性格か、ケイと同等の力の持ち主だと理事長は言っていた。
この場合、特徴な性格な性格なのだろう。
「で、楓さんってどんな人なの?」
「雷風王 楓
雷風の王の一族で自信過剰で、自信過剰になれる分の力を持ち新神とか言われている。
自信過剰過ぎて、あまり・・・いや、全然人と関わり合いの無い人物。
いつも俺に戦いを挑んで来るが全て俺が勝っている。ちなみに34戦した。もう飽きたのでできれば戦いたくない人物。
よく使う魔法は
ウィンドブレイク・目に見えない刀を飛ばして攻撃する。
ライジングバースト無差別に周りに電気を流して攻撃する。
|エンチャント・ウィンド《風属性付与》風属性付与すると、カエデが使う刀の威力が上がる。エンチャント・ライジングの同時付与は不可能。
|エンチャント・ライジング《雷属性付与》雷属性付与するとカエデが使う刀に斬られると必ず麻痺する。エンチャント・ウィンドの同時付与は不可能。
ライジングムーブ・光の速さで行動出来るが、あまりの速さで空気の抵抗で体がついていかず。今は音速までが限界。」
なかなか長い説明だったけど、相手の強さが良く分かった。
「ちなみに勝率は?」
「59%」
「やけに具体的だけど理由聞いていい?」
「百歩譲って俺が負ける可能性が1%下がり、カナという足枷で40%下がった。」
「ひどっ!私40%も減らすの!」
「ちなみにカナの減点も百歩譲ってるから実際もっと下がる。」
私もそこまで足を引っ張る予定はない・・・はず。
ううっ、否定出来ない自分が憎い。
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