小4以来にちびっちゃったよ私…
「えっ?!あんたあのトンネルの向こうからきたの?!」
ネコから変身した女の子は全身真っ黒な服とスカートを着ると驚きながら言った。
「うん、え?
なにかもしかしてやばいの?」
「やばいね。そのことがバレたらまぢやばい。」
人ごとのようにたんたんと述べる。
「ここに住んでいる私たちは魔女だ。
人間と同じようななりをしてるけど人間じゃない。妖怪の一種みたいなもんかな。
人間にここのこと知られるといろいろ厄介だからね。
あんた、殺されちゃうよ。」
「魔女?妖怪?」
でもさっきネコから人間に変身してたしなぁ…
「まぁどちらにしろこんなとこ早いとこ出るよ。」
私はここに来るために通ったトンネルを目指す。
「まぁ、私も命の恩人を売るなんてことできないからな。
私は、リリー。あんた名前は?」
リリー?魔女っぽい名前してるなぁ。
「私の名前はこっこだよ。よろしく。」
私は会えてあだ名を名乗った。
「ははは、変な名前だな!」
あんたに言われたくねぇ!
「よろしく!
しょうがねぇからトンネルまでの近道案内してやるよ。」
「え、まぢ?
助かるよ。見たい番組があってさー。」
小さい女の子は私の肩に手を乗せて続ける。
「まぁ出れるかはまた別問題だけどね。」
「ん?何で?
あそこ通れば帰れんでしょ?」
「ん?ああ、そうなんだけー」
リリーの言葉を遮り、大きな花火が一発上がった。
「あ、ちょうどいいや。
あの辺はもののき一丁目かな。
おい、こっこついて来いよ。」
「え?なに?お祭りかなにか?!」
お祭り奉行のこっこちゃんが黙ってないよ!
「まぁ、そんなところだ。」
そういいながらリリーは箒を2本取り出して一本を私に差し出した。
「…空でも飛べってか?」
「私にかかりゃ、箒の2本や3本自由に操縦できんだよ。
こっこは乗ってるだけでいいよ。」
「へー、泳げないのにすごいんだね。」
もちろん私に悪気はない。
ないけどドロップキックされた。
「命の恩人になにを…」
「次は加減しないぞ?
いいから早く箒にまたがってくれ。」
私は言われるまま箒にまたがった。
このまま飛んだらパンツ丸見えじゃん。
まぁクマさんパンツですけど。
そんなこと考えていると一瞬でそこらへんの建物より高いところにいた。
「ちょ……はや…」
「とばすから落ちんなよ!」
だめだ…この子、人の話聞かない子だ…
私は5分ほど風になりました。
「ほら、着いたから箒返してくれ。」
腰が抜けた私は箒を杖にして足をがくがくさせている。
「いや…もうちょい貸しといてください…」
「…はぁ、まぁいいや。
それよりあれ見なよ。」
1人の男をたくさんの女の人が囲んでいる。
「こっこは女でよかったな。
ここには魔女しか住んでないから男が紛れ込むとすぐわかるんだ。」
どうやらあの男は私と同じく外から来たみたいだ。
私が来たのとは違うトンネルが人混みの奥に見える。
そこには門番みたいに立っているリリーとは違い背が高い女(なんて言ったらまた蹴られるから言わないけど)が2人いた。
「あともう一つこっこが運よかったんはサボってたのかたまたま見張りがいなかったことかな。」
男は数人の魔女に拘束具を着けられ仰向けに寝かされていた。
「見張りって……何でそんなことするの?」
仮面をして大きな鎌を持った女が空から降りてくるとそれを囲った魔女たちは歓喜の声をあげる。
「まぁ一つはここのことがばれるといろいろやっかいだからね。
単体の人間ならまだしも兵器とか平気で使うあんたら大勢の人間に私らは勝てないからね。」
ここで笑えないオヤジギャグをかますとは…なかなかぱねぇなリリーさん!
「あともう一つは楽しむためだよ。」
仮面の女は鎌を振り下ろし男の左の太ももから下を切断した。
「きゃははは!」
観衆の笑い声に男の悲痛の叫びがかき消される。
「え……え……?」
私は何が起きているのか全く理解できなかった。
「な?こいつらみんな狂ってるだろ?」
リリーは少し眉間にシワを寄せてそれを見つめる。
私がもう一つ運が良かったのはここにきて初めて会ったのがリリーだったのもあるかも。
それくらい異常な光景が目の前で起きている。
その後も仮面の女は男の四肢を切断し、最後は首を切り落とした。
私は涙も出せずに震えるしかできなかった。
私も人間ってバレたら…
「こういうことだよ、さっきあのままトンネルに向かって外に出ようとしたら見張りに見つかってこっこもああなってたと思うよ。」
涙は出なかったけど私の代わりにパンツに描かれているクマさんが少し泣いた……




