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古典技法でテンペラ画を模写しなさい2

絵を趣味にするということは地味で、省エネで、お金のかからないものだと思っていた。実際美術の世界に片足突っ込んでみて、とんでもなくお金がかかって、何なら生活費より画材代の方がかかる。そして、何よりも物凄い体力勝負と根性勝負の職人の世界だと知った。今日も学校へ行ってお絵描きをやらされるのだ。蓄積された疲れが取れない。


普通の大学は90分講義をしたら、チャイムが鳴って、休憩時間があって、また休憩が終わる時間にチャイムが鳴るシステムがほとんどだと思う。美大には、そのチャイムがお昼にしかならない。午前開始のチャイムとお昼休みを告げるチャイムと終わるチャイムだけである。基本、昼休み以外で休憩なんてものは存在せず、ぶっ通しで授業なのである。


学校到着。WiFi繋いだ。教室の冷蔵庫から絵の具と展色材を出す。筆洗いを洗う。レッツお絵描き。


髪の毛の細部を描き起こしたら、1回肌の部分に全部薄いテールベルトを乗せる。←ここ重要


テールベルト一層目を乾かしている間に服の細部とかを細い筆でカキカキしていく。筆を使ったデッサンである。

肌色テールベルトが乾いたので太めの筆に持ち替えて、もう一層テールベルトをかける。

肌のテールベルトをかけて全体的に肌色のトーンを落としたらまたハッチングである。ひたすらひたすら筆を動かす。色を変えて筆を動かす。お絵描きマシーンの出来上がりである。人権?何それ。そんなものはない。健康で文化的な最低限度の生活?そんなもの知らない。多分、入ったことないけど、刑務所より辛いと思う。


あー・・・でも刑務所入ったら音楽もお絵描きも出来ないのか。それはそれできっと辛い。


ワタシハ、お絵描き囚人である。ワタシハ、お絵描き囚人である。


お絵描きしていたら、講師に、「休憩ちゃんととってくださいね〜」と言われる始末。ふ、そんな時間はない。

描いても描いても完成が見えない。


今日はお昼休みしほに会わなかった。スマホを見た夜、しほから連絡来ていた。しほの連絡先ゲットした。


明日完成させられる気がしないままお絵描き終わった。


美大生の派手なファッションや、ド派手なカラフル頭にしている人ほど中身全然なくて、見た目地味で普通な人ほど喋るとやばい人が多い気がする。どういうことなのだろうか。

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