『リサイクラー』が知られるとき②集う高ランク冒険者
明視点
とうとうガライドンが動き出す。こんな大きさの魔物戦うのは初めてだ。さっきの叫び声離れてるのに体がすくんじゃった。この威圧感はアイスドラゴン以上。ここでおびえてもいられない。隣町には父さん母さんや友達もいるんだから。
僕たちは僕の魔法をメインに戦う。有効範囲まで近づいて魔法の詠唱を始めるんだけど
「ぐおおお」
ガライドンの体からあふれる瘴気に反応し魔物があふれてくる。これは人為的なスタンフィード。早くガライドンを倒さないと壊滅的な状態に陥る。僕が詠唱を進めているとハリネズミ型の魔物が地面を転がりながら襲い掛かってくるけど
ガガガ
隼人が盾で受け止めてくれる。隼人はそのままハリネズミ型の魔物を弾き飛ばし
「ブレイズショット」
綾乃の火属性が宿った矢が突き刺さり燃え上がる。綾乃たちが時間を稼いでる間に詠唱が終わり
「エアリアル・ブレード」
魔力をたくさん練りこんだ巨大な風の剣がガライドンに突き刺さる。
「ぐおおお」
たくさんの魔法で少し動きが遅くなっていたガライドンだが⦅エアリアル・ブレード⦆を食らうとたたらを踏み後ろに下がる。ガライドンの皮膚を切り裂くことはできなかったけどのけぞらせるだけのダメージを与えられたようだ。でも
ギロッ
ビク
ガライドンの目が僕をとらえこっちに向かって動いてくる。そのまなざしは僕をとらえ体が震える。どうやら注意を引き付けてしまったようだ。
「業火拳」
突然ガライドンの頭が殴られ隣のビルに突っ込む。よく見るとひとりの男性がさっきガライドンの顔があった場所にいる。彼は氷室紅蓮、ランクAの冒険者で『氷炎のナックラー』と呼ばれている。でも紅蓮の一撃でもすぐに起き上がってしまうガライドン。だが
「ぐおぉお」
突然ビルから植物の蔓が伸びてきて顔面を縛り付ける。
「明君、早く詠唱を」
一人の女性が大きな花をパラシュート代わりにビルから降りてきて集中するように話しかけてくる。彼女は宝塚マリン、ランクAの冒険者で『植物姫』と呼ばれる植物使いだ。マリンの植物の蔓の拘束もすぐに振りほどき腕を一振りし地面のアスファルトをえぐり飛ばしてくる。あれはさすがに隼人だけでは防ぎきれない。僕が詠唱途中の魔法を迎撃に放とうと考えていると
「イージスの盾」
巨大な盾が目の前に現れアスファルトの弾丸を弾く。
スト
「五條さん!」
「遅れてすまない。守りは任せて攻撃に専念するんだ」
僕たちの前に降り立ったのは五條守さん、ランクSの冒険者で数々のスタンピードを乗り切ったベテラン冒険者だ。さらにほかの冒険者も集まり僕を守ってくれる。みんな大亜k下で詠唱を終えた僕は
「バイオレンス・サンダー」
雷・炎・闇属性の魔法を混合させた巨大な雷をガライドンにあてる。その一撃はガライドンを仰向けに倒すことに成功。近くに控えていた近接攻撃メインの冒険者が一気になだれ込む。
「明君、今回の討伐君の魔法をメインに戦うことが決まった。君はなるべく詠唱に集中して威力の高い魔法を使ってくれ」
「はい」




