リサイクラーさらなる適応範囲の拡大 そして世界への扉が開く
「良ちゃん、早速お願い」
翌日能力庁の研究室に向かうといろんな魔物の死体が置いてあった。一つずつ『リサイクル』で解体していく。
「なるほど個体・液体・気体・幽体関係なく消せるのね。そして死体っていう表現から生きている魔物には通用しない。それに魔物なら放置状態関係なく消せるのね。これはいろいろ大変ね。良ちゃん、スキルにはまだ余裕あるよね」
「うん、全然余裕」
「ならエル、秋田駅に飛ばしてちょうだい」
「OK」
エルのテレポート先で待っていた車に乗り現場へ。
「ここは20年前スタンピードの前兆があって、本格的に発生する前に冒険者が集まって止めたの。でも場所が巨大洞窟で戦闘中も何度か局所崩落が発生してスタンピードを止めた後洞窟内の魔物を放置して立ち入り禁止にしたの。それ以降元スタンピード地点として観測地点として登録されてるの。凜やエルのサポートもあるからこの洞窟の清掃もできると思うの。この洞窟はスタンピード前は貴重な功績を取れる場所だったから利用できるなら利用したいのよ」
日葵姉の説明を聞き終わると封鎖された洞窟の入り口から内部に入る。入り口付近は清掃されているがある程度動くと
「うっ」
腐敗化した魔物や岩石系の魔物が倒れている。匂いは凜の『結界』で防いでくれるけど見た目はえぐい。ついてきた一部の研究員たちはその場で吐いてしまった。俺が早速『リサイクル』で目に見える範囲を解体すると元通りの洞窟に。
「うん、今のところ崩落の危険もないわね。どんどん進みましょう」
一気に解体すると洞窟全体が崩落する可能性が高いから日葵姉に指定された空間を順番に解体していく。
「これで最後ね。あとは地質系の部門に任せましょう」
能力庁大臣部屋
「大臣、『リサイクラー』に関して新情報です」
秘書から資料を受け取った波頭は読む。
「可能性は低かったが予想された適応範囲だな。すでに効果も確認済みで各国へ伝える資料も作成済みと」
「この能力ならおそらくあの国が黙っていませんね」
「ああ、すぐに総理と話したほうがいいだろう」
波頭はすぐに電話をかける。




