能力を有効に使え!文化祭⑩後夜祭
文化祭2日目の18:00 校庭で大きな火柱が燃え上がる。今は閉会式も終えキャンプファイヤーに文化祭で作った物を燃やしている。キャンプファイヤーで燃やせない大きな資材や燃えない物に関しては別の個所に運んでもらいすでに『リサイクル』で処理済み。
「これが二ホンの学園祭。アニメで見た通りファンタスティックでアメージングでした」
「そうね。私も初めて本格的に文化祭参加したけどすごく楽しかったわ。来年も一緒に参加しましょうね?良太・エル」
俺・凜・エルは校庭の坂に座りながらここ二日間の文化祭の話をする。劇が終わった後、母さんたち家族が文化祭の案内をした。ばあちゃんは型抜きが、母さんは輪投げが相変わらずうまかった。さすがここ付近の屋台の商品を取りすぎて震え上がらせただけある。
「『ドラゴン・ハンター』すごかったです」
「MVPおめでとうございます」
「実際あのような戦いだったんですか?」
キャンプファイヤーの近くでは明たちが学生に囲まれている。俺たちの劇『ドラゴン・ハンター』は今年の文化祭の舞台部門でMVPに選ばれた。当選内容は特に演出やスキルの見せ方などがうまく、お客にも配慮されていた点。他の舞台ではスキルの威力が高くて客席に影響を及ぼしたり光が強くて見えないみたいな最初に懸念していた状況になったクラスも多数いた。
ぶるるるる
「日葵姉からだ。明日超能力庁に来てだって」
「新スキルの件ね」
実は文化祭の後処理で『リサイクラー』を使うとレベルアップして新しく『魔物死骸』も解体できるようになった。すぐに日葵姉に伝えて返事を待ってたらこのタイミングで来たってわけ。残業お疲れ様です。
キャンプファイヤーの火も収まり
『これにて後夜祭終了です。直ちに下校してください』
校内放送に従って生徒は家に帰っていく。
「真白、頼む」
「はい」
おれは先生に呼ばれ最後にキャンプファイヤーの後始末をして家へ帰る。




