能力を有効に使え!文化祭⑤
時間は昼時、おなかもすいたので食事関連を回ることに。最初は文化祭なら一クラスはあるであろうメイド・執事喫茶。
「ご注文はお決まりでしょうか?」
丸形テーブルの席に案内され、注文を聞きに来たメイド服の学生に各自注文を伝える。俺が頼んだのは焼きおにぎりと麦茶。これからいくつか回る予定みたいだから控えめにしないと。
「これがジャパニーズメイド。かわいいデスね。良太はドウデスカ?」
「確かにメイド服自体のデザインは白と黒の2種類だけどアクセサリーや髪型でオリジナリティーをだしてるね」
そこは女子大生、少しでもきれいに見せようと一生懸命考えたんだろう。このクラスは裁縫系がうまくなるスキル所有者が他のクラスに比べて多く、メイド服や執事服も手作りなんだって。まあ手作りじゃないと費用的にこんなたくさんの服は用意できないもんね。
「ありがとうございました」
メイド・執事喫茶から出て廊下を歩く。
「味は微妙だったわね」
「ああ」
「あのクラスはレストランではなくギャラリーでしたね」
出された料理は冷凍食品ばっか。時折クラスの中でチンって電子レンジの音もしてたしね。おそらく服や装飾にお金を使いすぎたんじゃないのかな。
「うーん、しょうゆの焦げるいい匂いがするわね」
「二ホンでしか味わえない香りですね」
次に来たのは中庭で行われている屋台村の中の一つ焼きトウモロコシ。鉄板ではなく炭火を用いたコンロで焼いているので、炭に落ちたタレが周囲にいい匂いを漂わせている。
早速焼きたてをもらいかぶりつく。口中にトウモロコシの甘みとしょうゆの香ばしい味が広がる。
「次は焼うどんネ。出汁がいい香りデス」
焼きそばじゃなくて焼うどん。食材はもやしと長めに切られたネギ・油揚げ。味付けはかつお出汁としょうゆ。プラスチックの入れ物に入れられ天かすが添えられている。焼きそばのうどん版ではなく、きちんと焼うどんとしてのオリジナリティを出しているのはすごく考えてる。
「もやしと長ネギのシャキシャキ感とうどんのもちもち感があってるわね」
「このテンカスのカリカリ感もイイアジね」
3人とも大満足。おなかもそこそこ膨れたので次はデザート。向かうは弓道場で行われている甘味処に向かう。ここは弓道部が運営するお団子やあんみつ・カステラなどの和風の甘味を扱っている。俺はみたらし団子・凜はカステラ・エルはイチゴ大福を頼む。
「オイシイです」
エルも大満足。弓道部のすごいところはこれらの甘味をすべて自作しているところ。部活の先生が地元の甘味処の娘で夏休みになると希望者を募って和菓子の作り方を習いに行っている。
さあ、栄養補給も終わったから午後も楽しもう




