能力を有効に使え!文化祭③
「はあぁーー」
明が大きなため息をつく。綾乃たちも暗い。体育館のリハーサルを終えた放課後、うまくいかなかった明たちを誘いファミレスへ。気分を変えようと来たんだけど空気が重い
「なあ、良太?」
「ん?」
「どうやって『リサイクラー』の能力調整してるんだ?」
リョウタの質問にまずは手元のストローを消す。
「まずは手に持った物を消す物を解体。これは手に持った感覚と目でとらえて解体する」
次に机上の物を解体する。
「たくさんの物を解体する時は透明な箱をイメージしてその箱の中の物を解体する。『失せもの探し』はスキル側が自動で判断してくれてる」
「箱か・・・」
「これは俺のスキルの使い方のイメージだから。明の場合・・・そういえば敵にはどう使い分けてるんだ?」
「ん?」
「だってゴブリンにもオークにもあんな大技使ってるわけじゃないだろ?それに激しい音に近づいてくる敵もいるでしょ?」
「それは使う魔法を変えてるんだよ。無駄な魔力使いたくないし」
「どうやって?」
「なんとなく」
「じゃあ無意識では威力や音が抑えられてるから、それをヒントに考えてみたら何かわかるかも」
「なるほど・・・みんなちょっと付き合ってくれ」
全員で身近のダンジョンに向かう。ここは難易度も低く明たちのレベルではほとんど入らないが今回はこのダンジョンに出現するゴブリンが目的だ。
「⦅サンダー⦆」
明のスキルがゴブリンにあたり、ゴブリンが消滅する。
「⦅サンダーボルト⦆」
⦅サンダー⦆より強い魔法が別のゴブリンを消滅させる。
「どう?なんかわかった、明?」
「うん。意識してみると少しだけ力の違いが判る。おそらくこれを調整すると威力とか音が調整できると思う」
俺のアドバイスで普段は無意識で使ってるスキルについて、明は意識して使ってみると何か感じることがあるみたいだ。普段はスキルの発動時間やクールタイムに気を付けてるだけで使えるからこんなこと気にしないもんね。
「⦅サンダー⦆」
通算80回目の⦅サンダー⦆が標的の岩にあたる。今のは
「音が小さくなったよね?」
「うん。少しだけ小さくなった」
「やったー」
明はその場で倒れる。さすがにスキルランクが高く、たくさんスキルが使える明としても普段は気にしないことを試して疲労がたまったみたい。でもその顔はさっきと違いいつもの顔に戻ってる。これならスキル調整、文化祭に間に合うんじゃないかな?




