能力を有効に使え!文化祭①
「久しぶり、良太」
「明!ごめん、連絡取れなくて」
「携帯壊れたんでしょ?安斎から聞いた。体調はもういいの?」
「ああ、久々にインフルエンザに罹ったよ。でも医者からも学校行っていいといわれたから今日から復帰」
10日ぶりに学校へ行く。今回の誘拐事件学校には表向きの情報として
・インフルエンザにかかった
・携帯が壊れた
伝えてる(教頭・校長には本当のことを伝えてる)。ほかのクラスメイトとも話した後授業を受ける。あんなことがあったからこののんびりした日常はいいなあ。
そして6時間目HRの時間
「じゃあ、あとは任せたぞ。福良」
「はい。じゃあみんな準備して」
委員長の福良の指示でクラスメイトが動き出す。僕が誘拐されている間文化祭の準備期間に入りHRや放課後などは各クラス作業を進める。俺たちのクラスは明・隼人・生田・一条をメインとしたダンジョン探索系の演劇をすることになったらしい。俺は凛・エルと一緒の舞台セット・小道具班。
みんなと一緒に作業用の空き部屋に向かいみんなの作業を手伝う。今俺たちが取り組んでいるのは敵役である魔物の模型を作る。最優先で作るのはダンジョンボスである2足歩行のドラゴン。パーツとしては頭・胴体・翼・腕・足・尻尾。本番では各部位をモノを動かせる『サイコキネシス』が各種パーツを動かして演技する。そこそこ激しい戦闘をするので模型の耐久性に問題があるが凛が模型の表面に結界を施す。
「真白ここ抑えてて」
「OK」
クラスメートに頼まれて細い竹を持つ。その先端には段ボールが置いてある。俺に竹の固定を頼んだクラスメイトは接着剤でダンボールと竹をくっつける。模型の基本的な作り方は立方体のダンボールで下地を作り、そのダンボールの表面に粘土で作ったガワを張り付けるという方法。下地となるダンボールは耐久性の点から4枚貼り付けている。さらに立方体のダンボールの中は細い竹を取り付けて崩れないように強化している。
「相沢、鱗っぽい鱗っぽい」
「ありがとう、モデリングのおかげだけどね」
「それは相沢の努力の成果じゃん」
向こうでは物を変形できる『モデリング』の持ち主の相沢が粘土をグニャグニャと変化させドラゴンの鱗を作ってる。『』モデリングはスキルのランクにより変化できる素材が変わり、相沢の場合粘土やレンガなど土を含んだ素材が対象。だけど完成品は能力者の才能・努力・熟練度により変わるため千差万別。相沢の場合、もともと美術が大好きで彫像や陶芸などを能力取得前から作っていたため、能力による年度の扱い・サンプルから再現する経験がとテク役に立っており、完成品はまるで本物のよう。
相沢たちが作った粘土のガワは風や火を扱える能力者が乾かしている。外から見るとただ乾燥しているだけに見えるけど一気に乾かすと粘土の表面がひび割れるので能力を調整してゆっくり乾かす根気のいる作業。
こんな感じに各自能力を駆使して舞台道具を作っていく。
「良太、ゴミ解体してくれ」
「OK」




