良太探索網②
「雨傘さん、集めてほしい情報があるの」
「どうしたの二人とも?」
休みをもらった次の日、エルとともに知り合いの職員の人にあることをお願いする。
「2人で良太の立場になって何ができるか考えたんです。調べてほしいことは
・SNSで不思議なブロックがツイートされてないか?
・ゴミ回収会社にごみ回収の時ブロックが見つかってないか?」
「どういうこと?」
「おそらく良太は『リサイクラー』で何かを解体してるはず。でも良太のスキルの範囲は解体についていったことがないアルッチは知らないはず。なら良太は最大範囲でリサイクラーの解体してプラスチックのブロックっていう痕跡を残してるはず。でも見つからないようにゴミ箱内を解体してると思うから」
「確かにそれはありそうね」
バシン
「手がかりをつかんだって本当?」
日葵さんが扉を勢いよく開けて訪ねてくる。日葵さんにはある程度結果が出たから連絡した。日葵さんに私たちの考えを説明し現在の結果を伝える。やはり私たちの考えは間違ってなくてSNS上では少数だけどいくつかの国でツイートされている。ここからは雨傘さんだけじゃ時間も権力も足りない。そこで日葵さんを呼んだ。
日葵さんの権限で
各国にこの情報を共有
→SNSの発信者を特定
→ブロックを見つけた場所を特定
→周囲のゴミ回収会社に連絡してブロックがある確認
同時に人員を配置して周囲のゴミ箱を確認
→これらの情報をまとめて良太が解体した場所を特定
→所有者を特定
この流れで進めれば良太の場所がわかるはず
良太視点
誘拐されて10日、相変わらず屋敷に監禁されているが解体作業を行えば屋敷内では自由に過ごせる。もちろん監視されてるけどね。まだブロックの手掛かりはマフィアには築かれてない。でもいつ気づかれるかわからないから早く見つけてほしい。窓から空を見ると透明な壁が見える。
「明日だけど良太には俺が買い取った壊れた潜水艦を解体してほしい。これで希少金属が大量に入るからな。その帰りに何か買ってあげよう。私たちの組織は貢献者を優遇するからね」
今日はダリルが屋敷に来て一緒に食事を食べている。俺は常に『テレポート』持ちの組員から一定の距離を取ってチャンスをうかがいながらリゾットを食べる。そして
ドーン
何らかの一撃で屋敷が揺れる。
「どうした?」
「わかりません」
「敵襲だ」
屋敷内が大混乱、ダリルはすぐに俺を呼び『テレポート』持ちに移動するよう命令する。俺はテレポート持ちの懐に素早く入り込み当身で体勢を崩し背負い投げで地面にたたきつける。これでテレポートに必要な集中力は発揮できない。このためにずっと護衛術がないように偽ってたんだから。
「セリア!」
ダリルの指示でセリアが近づいてくるけど
ビリ
ドスン
いきなり右横に吹き飛んでいく。
「「良太お待たせ」」
目の前には凜・エルを含む数人の知り合いが降り立つ。




