素材抽出:金属の可能性
始業式を終えて家で昼ご飯を食べた後、日葵姉達と合流して本日の『リサイクラー』依頼の企業に向かう。今日はある実験も兼ねて日葵姉以外の能力庁の研究員もつれている。実は『リサイクラー』のスキルレベルが上がって、新しく『資源抽出:金属』を使えるようになった。金属といってもどの範囲まで回収されるのかわからないので様々な金属が使われている半導体製造メーカーにやって来た。
「ではお願いします」
俺の前に試作品や失敗作・大型のよくわからない機械が積み上がっている。一気に『リサイクラー』で解体する。すると足元にプラスチックの塊の他にいくつか色の違うブロック状の塊が転がる。
「この大きいのは鉄ね。こっちは鉛・銅・アルミ」
「こっちは何ですかね?」
他の金属の塊に比べて凄く小さいブロックがある。色も一つをのぞいて色もそこまで変わりがない。
「この黄色は金ね。となるとここら辺はおそらく希少金属ね。半導体となるとゲルマニウム・ガリウム・インジウム・タンタルね。さすがにこの場ではわからないから調査が必要ね。後は他の人に任せて次の場所に向かいましょ」
能力庁のメンバーを残し俺達は次の解体場所へ向かう。次はゴミ屋敷と化した団地の解体だ。
「では、始めましょう」
「分析装置はこちらです」
残された能力庁の研究員は半導体メーカーの社員の案内で分析装置が置かれた部屋に向かう。事前の契約で良太の『素材抽出』で金属ブロックが出たらその場で一緒に分析して、結果は共有・金属ブロックについては必要ならサンプルとして少量を能力庁にそれ以外を調査に協力してくれた企業に。
調査内容は成分・純度・量などいくつかの項目に別れる。この結果によっては金属資源特に希少金属に関して革命的な回収方法が確立する。
「こ、これは」
「分析結果出たみたい」
解体を終え、家で夕食である焼きそばを食べながら日葵姉が説明してくれる。
「やっぱり小さいブロックは希少金属だったわ。全ての金属ブロックの純度も確かめたけど不純物が全く入っていない100%。これってすごいことよ?合金も元の金属に分解・汚れやさびも取り除かれているんだから。それに純度100%ってスキルでしか採りだせない。とくに希少金属に関しては良太が初じゃないかしら?あ、流歌お姉ちゃん、鰹節とって」
「そういえば半導体に使われる希少金属いわゆるレアメタルって量が少ないんだよね?ダンジョンでも極まれに見つかって高額で取引されるって以前聞いた気がする」
「正解、凛ちゃん。レアメタルって採取される量が限られて、リサイクル技術も発展していないし、まだレアメタルを取り出せるスキルも見つかっていないからすごく高いのよ」
へぇ~、そうなんだ。
「もちろん鉄や銅・アルミも大量に使うからリサイクルできるのならしたいわ。だからこれから半導体メーカーや金属加工の企業などの解体依頼が増えるわよ。まあ、学生生活優先の方針は変わらないから安心して」




