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新世紀最終戦争  作者: 007
第3章 暗雲

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支援の動き

叶総理による全面的軍事支援の帝国議会での成立により、大日本帝国はある意味で戦時体制に突入した。トルコに対する全面的軍事支援は総額1兆円もの規模になった。弾薬砲弾ミサイルを陸軍の兵器廠から在庫を提供する事になり、陸軍は輸送準備に追われた。あまりにも大規模な軍事支援に予算委員会での審議中に、一部議員からは継戦能力の低下を指摘する声があった。それは的確な指摘であった。自分達が使用する為の弾薬砲弾ミサイルを提供するのである。

だがそれは軍需庁長官が直々に否定した。時代は好都合にも新世紀冷戦であり、軍需企業の量産体制は整っている事、そして新世紀冷戦状態にある事から軍需企業は最悪の事態に備えて常に戦時体制つまりは大量産体制に移行する状態にあった事、そして軍需企業に確認した所即座に大量産体制に移行出来る事が分かった事、以上を軍需庁長官は審議中に答弁した。その答弁により全面的軍事支援は無事に帝国議会で成立したのである。

外務大臣は成立を受けて早速トルコとの外交に活発に動き出した。大日本帝国からの全面的軍事支援を受けられると分かると、涙を流しながら感謝の言葉を述べた。支援は急を要するとして中華連邦上海まで輸送船で移送され、そこからは鉄道輸送が行われる事になった。その為に外務大臣はトルコとの会談が終わると、中華連邦を筆頭にトルコまでの鉄道沿線の国々に交渉を行った。その国々も反対する理由が無い為に、無条件で賛同した。

叶総理も外務大臣の外交を援護する為に、亜細亜条約機構首脳と個別に遠隔会談を行った。そこで叶総理は規模は各国の判断に任せるが、我が国と同じ様に軍事支援を行うように要請した。叶総理の要請に各国首脳達は正直安堵していた。もしかすると直接参戦の時間稼ぎをする為の軍事支援と思っていたが、叶総理は遂に直接参戦を明言せずに終始軍事支援だけを口にしていた。その叶総理の要請にロシア連邦・中華連邦・インド・アメリカ西岸連邦は大日本帝国と同規模の軍事支援を約束し、それ以外の国々はそれぞれの規模に応じた軍事支援を行うと約束した。

亜細亜条約機構も嘗ての北大西洋条約機構と同じく、規格は統一されていた。その規格統一は厳格に行われており、毎年の軍事演習で無作為に選んだ弾薬砲弾を相互に使用して確認する程であった。各国軍需企業も威信にかけて製造し、万が一にも不具合を発生させないように細心の注意を払っていた。

大日本帝国の方針により亜細亜条約機構は一致団結してトルコへの軍事支援を行う事になった。更には中南米諸国もトルコへの軍事支援を行うと相次いで発表したのである。そして大日本帝国・亜細亜条約機構・中南米諸国に共通していたのが、ヨーロッパ合衆国のトルコ侵攻を決して容認しないというものであった。しかもアメリカ合衆国もヨーロッパ合衆国を声高に非難し、大日本帝国以下亜細亜条約機構と中南米諸国の軍事支援を支持すると表明した。アメリカ合衆国はもはや経済的に息も絶え絶えなので自らは軍事支援が出来ないとしたが、何かしらの支援は今後行うとも付け加えた。アメリカ合衆国にしてみれば新世紀日米戦争で敗戦して新世紀冷戦に於いて、始めて日の目を見る事が出来るかもしれないとして大統領は意気揚々であった。

そのようにヨーロッパ合衆国陣営以外が一致団結してトルコを支援する事を表明し、トルコは見違える様に士気を高めた。ヨーロッパ合衆国に侵攻された瞬間にはもはや国家崩壊を覚悟し、その存亡を掛けた総力戦に突入していた。何とか侵攻して来た陸軍を誘い込み第2防衛線で強固な反撃を加えていたが、それが何時まで保てるかが最大の課題であった。

それが大日本帝国叶総理の全面的軍事支援宣言により、トルコは救われる事になった。トルコは亜細亜条約機構に加盟していないが、大日本帝国から兵器を輸入しており規格統一も行っていた。その為に叶総理は全面的軍事支援を宣言する事が出来たのである。トルコは国産兵器の開発に意欲的で戦車や戦闘機等は国産兵器を使用していた。だがそれ以外の兵器は海外製も購入しており、特に大日本帝国からの購入が多かった。

更には大日本帝国との軍事演習も定期的に行っており、トルコは亜細亜条約機構に加盟していなくても大日本帝国との良好な関係を維持していたのである。この為にトルコは大日本帝国の規格に統一し、円滑な互換性を示していたのだ。その結果が軍事支援を受けれる事になり、その他の亜細亜条約機構加盟国と中南米諸国からも軍事支援が受けられる事に繋がった。

ヨーロッパ合衆国の侵攻に対抗出来る手立てはついたが、問題は軍事支援が届くまでの時間であった。それに大日本帝国を筆頭とする軍事支援の発表は、ヨーロッパ合衆国の攻撃を激化させる結果にもなってしまったのである。

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