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新世紀最終戦争  作者: 007
第0章 前史
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衝撃要請の年明け

2003年1月11日。新世紀日米戦争が終結して初の年明け早々に、大日本帝国は衝撃を受けた。大日本帝国が受けた衝撃は亜細亜条約機構加盟国であるパラオを筆頭に、太平洋島嶼国が大日本帝国への併合を希望したのだ。希望したのはパラオ・ミクロネシア・マーシャル諸島・ナウルになる。これらの国々が大日本帝国への併合を希望した。慌てたのは大日本帝国である。いきなり併合してくれと言われたのだ。慌てない筈がなかった。大日本帝国は大泉総理が直々に首脳会談の開催を呼び掛け、併合希望の国々の首脳は大日本帝国帝都東京に駆け付けた。首脳会談で大泉総理は何故併合を希望するのか尋ねた。そうすると太平洋島嶼国の首脳達は口々に、国家安全保障上の優位性を強調した。アメリカ合衆国による理不尽極まりない理由での戦争を仕掛けられた大日本帝国のように、いつ何時どこの国が戦争を仕掛けてくるかが分からないとも口にした。それを防ぐには大日本帝国の傘の下大日本帝国領となるのが、国家安全保障上最良の選択肢だと結論付けたと言い切った。

その言葉に総理補佐官達は太平洋島嶼国を占領するメリットは少ないので、その心配は無いのではないかと思っていた。しかし大泉総理は違った。その危惧は大いに理解出来る、と答えたのだ。そして大泉総理は併合が希望ならそれは実現する用意があると断言した。その言葉に太平洋島嶼国の首脳達は安堵の表情を浮かべたが、大泉総理以外の大日本帝国政府陣は困惑の表情を浮かべていた。対象的な表情であるが現状大泉総理に反対出来る人間は大日本帝国に存在しなかった。新世紀日米戦争を戦い抜き戦勝に導いた大泉総理の政治手腕は疑いようが無く、国民の支持率も95パーセントを記録するという政治的に絶対安定政権を運営していた。その大泉総理が併合を認めたとなると、それはもはや決定事項となった。

大泉総理は太平洋島嶼国の首脳陣との首脳会談を終えると、帝国議会が2003年1月20日に開会する為に衆議院と参議院で予算委員会の閉会中審査を開催する事を要求した。それを受けて翌12日から早速予算委員会の閉会中審査が行われ、太平洋島嶼国併合に関して議論が交わされた。議論は終始大泉総理のペースで進み併合は衆参両院の予算委員会で決議された。そして通常国会初日に大泉総理の施政方針演説より先に、太平洋島嶼国併合が満場一致により承認された。併合条約は即日首脳会談以後大日本帝国に滞在していた太平洋島嶼国の首脳達も出席して調印された。その調印式には国際連合事務総長と国際連合の高級幹部も出席し、国際的な承認を得て履行される事になった。併合条約は即時執行し、太平洋の大半が大日本帝国の領海と排他的経済水域になる事になった。そして併合条約調印式後に大泉総理の施政方針演説が行われ、大日本帝国のさらなる飛躍について語られた。

その後帝国議会ではニューヨーク講和条約で割譲された領土と、併合条約で併合された領土の行政区分や諸々の諸議題について議論されている中で、更に驚くべき要請が届いた。オーストラリア・ニュージーランド・パプアニューギニア・バヌアツ・ツバル・ソロモン諸島・フィジー・キリバス・トンガ・サモア・ニウエ・クック諸島・キリバスが亜細亜条約機構への加盟申請を行ったのだ。これは驚くべき申請であった。トンガ以外はイギリス連邦加盟国であり、オーストラリア・ニュージーランド・ソロモン諸島・ツバルはイギリス連邦王国、つまりはイギリスとの同君連合であった。イギリス連邦加盟国なら、インド・バングラデシュ・ブルネイ・マレーシア・パキスタン・スリランカ・シンガポールという前例があるがイギリス連邦王国の同君連合は加盟していなかった。

これには流石の大泉総理も慌てた。このような事態は想定外であった。イギリス首相との電話会談を行い、連邦王国として大丈夫なのか確認した。イギリス首相は単なる同君連合である為に国家としての外交は各国の裁量次第だと語った。これを受けて大泉総理は亜細亜条約機構への加盟申請に賛成を表明し、2003年2月1日の緊急亜細亜条約機構総会で加盟申請は満場一致で承認された。これにより亜細亜条約機構は太平洋一帯も網羅する、世界最大規模の国家連合となった。



『大日本帝国新領土


1.ウェーク島は大東亜戦争時と同じく[大鳥島]に島名を変更し、環礁全体をまとめて[大鳥県]に制定。空軍基地を新設。

2.ハワイ諸島・ミッドウェー島・ジョンストン環礁は3地域まとめて[ハワイ府]に制定。ミッドウェー島とジョンストン環礁は空軍基地を新設。ハワイ府オワフ島パールハーバーは真珠湾に改名し、[真珠湾鎮守府]を新設。陸海空海兵隊の基地も新設。

3.マリアナ諸島はサイパン島は[彩帆島]にグアム島は[大宮島]に大東亜戦争時と同じく改名。諸島全体をまとめて[大宮府]に制定。

彩帆島と大宮島は陸軍と空軍基地を新設。

4.パラオは[大宮府]に併合。

5.ミクロネシアは[南洋府]に制定し併合。特にチューク諸島は[トラック諸島]に改名し、各島名も大東亜戦争時と同じく改名。四季諸島夏島を中心地にし海軍は[南洋鎮守府]を新設。陸海空海兵隊の基地も新設。

6.マーシャル諸島・ナウルは2地域まとめて[大洋府]に制定し併合。マーシャル諸島クェゼリン環礁に空軍基地を新設。

以上により大日本帝国の海洋面積は世界最大に拡大した。』

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