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新世紀最終戦争  作者: 007
第9章 再燃
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イラン戦線突破

壮絶な攻撃がイラン戦線に加えられていた。インド洋からペルシャ湾の攻撃位置に移動した亜細亜条約機構海軍のその壮絶な攻撃は主に、大日本帝国海軍連合艦隊機動打撃群が担っていた。世界の海軍で戦艦が復活する切っ掛けとなった、イージス原子力戦艦大和級は55センチ超電磁砲による艦砲射撃を行っていた。イージス原子力巡洋艦妙高級は28センチ超電磁砲を、イージス原子力駆逐艦秋月級とイージス原子力フリゲート占守級は20センチ超電磁砲をそれぞれ発射し続けていた。今回大日本帝国海軍連合艦隊機動打撃群の超電磁砲を搭載する艦艇は、新型砲弾を搭載しており破壊力が大幅に向上していた。VLSからも45式巡航ミサイルが続々と発射され続けており、イラン戦線は絶え間無い破壊の嵐に包まれていた。イージス原子力空母赤城級から電磁カタパルトで発艦した、45式艦上ステルス戦闘攻撃機極光も猛烈な空爆を行っていた。44式艦上ステルス電子戦攻撃機も久し振りの活躍に奮闘しており、イラン戦線のヨーロッパ合衆国軍は電子機器の不調に苦しんでいた。

その他の亜細亜条約機構海軍である、ロシア連邦海軍太平洋艦隊の5個機動打撃群・中華連邦海軍の5個機動打撃群・アメリカ西岸連邦海軍の3個機動打撃群・インド海軍の3個機動打撃群、それぞれもイラン戦線に対して壮絶な攻撃を加えていた。各艦艇の搭載する超電磁砲は艦砲射撃を続け、VLSから次々と巡航ミサイルを発射していた。ロシア連邦海軍太平洋艦隊とインド海軍はそれぞれ国産の巡航ミサイルを搭載していたが、中華連邦海軍とアメリカ西岸連邦海軍は大日本帝国海軍の45式巡航ミサイルを搭載していた。

イラン戦線に展開するヨーロッパ合衆国陸軍と空軍は、この圧倒的な亜細亜条約機構海軍に対抗出来る手段が無かった。ヨーロッパ合衆国海軍はアラビア海海戦の敗北後にシャーロット大統領の方針により、ヨーロッパ合衆国本土沿岸防衛を厳命され事実上の艦隊保全主義フリートインビーイングを採用した。これによりイラン戦線はヨーロッパ合衆国陸軍と空軍のみで対応する事になったが、敵があまりにも強大であった。1隻だけで中小国の全軍の打撃力に匹敵するイージス原子力戦艦と、1隻で中小国の空軍戦力に匹敵するイージス原子力空母を保有する機動打撃群が、亜細亜条約機構海軍として30個も展開しているのである。しかもそれだけに留まらず、大日本帝国はロシア戦線に加えてイラン戦線にも空軍を派遣し航空優勢は亜細亜条約機構軍が、揺るぎ無いものとして確保していた。

その為に45式ステルス戦闘攻撃機閃光が45式艦上ステルス戦闘攻撃機極光と共に壮絶な空襲を行っており、亜細亜条約機構各国の派遣した空軍も絶え間無く空襲を行っていた。その為に大日本帝国陸軍の45式戦車や48式二足歩行戦車鋼龍は無人の野を行くかのように進撃を続け、他の亜細亜条約機構陸軍もその後に続いた。そして極めつけは大日本帝国空軍の投入した47式ステルス戦略爆撃機飛鳥と47式ステルス掃射機飛鳥改による空襲であった。47式ステルス戦略爆撃機飛鳥は搭載する燃料気化爆弾を次々と投下し、壮絶なる被害をイラン戦線に与えた。凶悪なる被害を与えた後はそれを全て一掃するように47式ステルス掃射機飛鳥改により、レーザーガトリングガンでの掃射が行われた。

そして最後はトドメとして大日本帝国本土から射程10000キロを誇る大陸間弾道ミサイルに匹敵する46式島嶼防衛弾道ミサイルが、イラン戦線より後方に展開する地点から射程5000キロを誇る中距離弾道ミサイルに匹敵する44式島嶼防衛弾道ミサイルが発射されたのである。







『地獄の炎のように燃え上がる業火は、数十キロ離れた地点からでもはっきりと見る事が出来た。燃え盛る炎はそれが衰える前に、次なる爆弾が命中し衰える事は無かった。そして巨大な黒い機体である47式ステルス戦略爆撃機飛鳥が空を埋め尽くす程に現れると、更に凶悪な爆弾を投下していったのである。亜細亜条約機構合同演習で一度だけ見た事のある、燃料気化爆弾であった。これにより多数のヨーロッパ合衆国陸軍兵が燃料気化爆弾で発生する巨大な火球によって塹壕や戦車の中で蒸し焼きになって殺されたり、衝撃波で目立った外傷も無く圧死したり、酸素なしで窒息死したりするのだ。

燃料気化爆弾の凶悪さを聞いた部下は顔面蒼白になり、震え上がっていた。そして震える声で「味方で良かったです。」と語ったのである。それは私も同意見であった。その地獄の炎が収まると、次は同じ見た目ながら用途の違う47式ステルス掃射機飛鳥改が現れるとウェポンベイに格納していた、レーザーガトリングガンを見せると目もくらむような明るさになる程に掃射を始めたのだ。それは徹底的な攻撃だった。

そして飛び去った後にいきなり何百発ものミサイルが降り注いできたのだ。音速を超える極超音速ミサイルの島嶼防衛弾道ミサイル2種類が着弾した瞬間だった。その後イラン戦線を突破した我々の目の前には、無残な姿に変わり果てたヨーロッパ合衆国陸軍の兵士達の、炭化した物体が転がっていたのである。』

ミャンマー陸軍士官従軍手記より一部抜粋



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