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新世紀最終戦争  作者: 007
第5章 開戦
111/262

迎撃戦

アラビア海海戦はヨーロッパ合衆国海軍機動部隊の空母艦載機による空襲から始まった。

ヨーロッパ合衆国海軍機動部隊の最先任司令官は10隻全ての原子力空母に対して、全力出撃を命令していた。ヨーロッパ合衆国海軍機動部隊の原子力空母ゼウス級は艦載機として、戦闘攻撃飛行隊が8個飛行隊(1個飛行隊は10機編隊)、電子戦飛行隊が2個飛行隊(1個飛行隊は2機)、早期警戒機が2機、対潜哨戒機が8機、空中給油機が4機、輸送機が4機の100機を搭載していた。そして命令通り各原子力空母は艦上ステルス戦闘攻撃機ユグドラシル80機全てを出撃させ、艦上ステルス電子戦攻撃機ミーミル4機も全て出撃させた。10隻の原子力空母から合計800機の艦上ステルス戦闘攻撃機ユグドラシルと、合計40機の艦上ステルス電子戦攻撃機ミーミルが出撃する事になった。

出撃した機体では艦上ステルス電子戦攻撃機ミーミルが先行する事になった。何としても連合艦隊機動打撃群に対して電波妨害を行う必要があった。だが搭載する対レーダーミサイルは連合艦隊機動打撃群に容易く撃墜されてしまったのである。覚悟を決めた艦上ステルス戦闘攻撃機ユグドラシル隊は、搭載する対艦ミサイルを全弾発射したのであった。

艦上ステルス戦闘攻撃機ユグドラシルは1機辺り8発の対艦ミサイルを搭載していた。800機合計で6400発にも及ぶ対艦ミサイルが大日本帝国海軍連合艦隊機動打撃群に向かって発射されたのである。




『CICにいた私は恐ろしい数の対艦ミサイルを表す光点が表示される瞬間を目撃した。だがCICで驚くのは私だけであったのである。人類史上最大の飽和攻撃を受けたにも関わらず、全員が演習であるかのように落ち着いていた。

出撃した連合艦隊機動打撃群の臨時旗艦となっていたイージス原子力戦艦大和は、座乗する司令官の命令で迎撃準備が行われていた。司令官の命令は単純明快なものであった。「艦長、始めて。」そのたった一言でミサイル迎撃の割り当てを行いながら、[全火器自動射撃]と言うイージスシステムによる全自動迎撃とデータリンクを開始したのである。そしてイージスシステムは解き放たれた怪獣となり、各艦のVLSから好きなだけの40式対空ミサイルを発射した。その光景はCICにある大型モニターやホログラム映像で見る事が出来た。

艦外にあるカメラや40式艦上早期警戒機からのカメラで撮影した映像であった。それは壮絶な光景であり、活火山を彷彿とさせるものだった。私はその映像をただただ呆然としながら見つめていた。その隣に司令官は近付くと口を開いたのである。

「凄まじい数ですからね。しかもまだVLSから40式対空ミサイルを発射しただけです。連合艦隊機動打撃群はまだ超電磁砲もレーザー砲もレーザーガトリングガンを発射してません。迎撃の密度はまだこれからですよ。」そう語ると司令官は再び指揮に戻ったのである。

私は次々と展開する戦況を食い入るように見つめていた。』

広瀬直美著

『新世紀最終戦争』より一部抜粋



ヨーロッパ合衆国海軍機動部隊の空母艦載機が発射した対艦ミサイルは6400発という膨大な数であったが、大日本帝国海軍連合艦隊機動打撃群の発射した迎撃の為の対空ミサイルも尋常では無い数であった。

イージス原子力戦艦大和級はVLSを580セル、イージス原子力空母赤城級はVLSを280セル、イージス原子力巡洋艦妙高級はVLSを360セル、イージス原子力駆逐艦秋月級はVLSを240セル、イージス原子力フリゲート占守級はVLSを220セル、それぞれ装備していた。

そしてイージス原子力戦艦大和級はVLSを半数ずつの290セル毎に40式対空ミサイルと45式巡航ミサイルを装填、イージス原子力空母赤城級はVLS全てに40式対空ミサイルを装填、イージス原子力巡洋艦妙高級はVLSに3分の1ずつの120セル毎に40式対空ミサイルと45式巡航ミサイル・43式対潜ミサイルを装填、イージス原子力駆逐艦秋月級はVLSに3分の1ずつの80セル毎に40式対空ミサイルと45式巡航ミサイル・43式対潜ミサイルを装填、イージス原子力フリゲート占守級はVLSを半数ずつの110セル毎に40式対空ミサイルと43式対潜ミサイルを装填していた。

VLSには40式対空ミサイルと43式対潜ミサイルは1セルにつき4発装填され、45式巡航ミサイルは1セルにつき2発装填されていた。その為にイージス原子力戦艦大和級は1160発、イージス原子力空母赤城級は1120発、イージス原子力巡洋艦妙高級は480発、イージス原子力駆逐艦秋月級は320発、イージス原子力フリゲート占守級は440発、それぞれ40式対空ミサイルを装填していたのである。

以上から大日本帝国海軍連合艦隊機動打撃群15個全てで、イージス原子力戦艦大和級は17400発、イージス原子力空母赤城級は16800発、イージス原子力巡洋艦妙高級は14400発、イージス原子力駆逐艦秋月級は19200発、イージス原子力フリゲート占守級は26400発もの40式対空ミサイルを装填している事になるのであった。その為にヨーロッパ合衆国海軍機動部隊による艦載機の対艦ミサイル攻撃を受けても、大日本帝国海軍連合艦隊機動打撃群は平然としていたのである。

大日本帝国海軍連合艦隊機動打撃群全艦が装填する総数94200発の40式対空ミサイルの内、ヨーロッパ合衆国海軍機動部隊空母艦載機の対艦ミサイル攻撃の迎撃に発射した40式対空ミサイルは19200発であった。6400発の対艦ミサイルを確実に迎撃する為に、1発に対して3発もの割り当てを行ったのである。

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