⑤物語構造
喜劇、コメディ、ギャグ、ドタバタ劇
見る者を笑わせる事を目的とした作品。
喜び、楽しさの感情変化に重きを置く。
不条理、ナンセンスコメディ
見る者を笑わせる事を目的とした作品の中で、常識では考えられない展開を用いる作品。
悲劇、トラジディ
・日常系
日常の小さな出来事にフォーカスした作品。あるあると言った共感がメイン。
・新日常系
危機的状況にある世界での日常にフォーカスした作品。
いつ日常が壊れるか分からない綱渡りの認識によって、日常の有難みを痛感する事がメイン。
方程式もの
トム・ゴドウィンの短編SF小説「冷たい方程式」と似た状況が描かれた作品を指す。
「燃料や食料、酸素に余裕のない航行中の宇宙船に密航者が紛れ込んでいた。密航者のために人員超過となり宇宙船は目的地へ行けなくなる。どうするか?」という設定のもと、密航者の処遇を中心にストーリーが展開される。
ヒロイック・ファンタジー
英雄譚で、主人公がヒロイックな活躍をする作品
ファンタジー世界舐めんな地球系
現代の武器が活躍をする戦況で、ファンタジー世界の武器や兵器が戦況の風向きを変える状況が含まれるローファンタジー作品。
地球舐めんなファンタジー系
ファンタジーの武器が活躍する戦況で、現代世界の武器や兵器が戦況の風向きを変える状況が含まれるロー・ファンタジー作品。
異種相棒もの
仲間にした別種族と共に主人公が活躍する事が中心の作品。
モンスター、ロボット、妖怪等、バリエーション豊か。
身分違いの恋愛もの
身分の違いが障壁となる状況で、壁を越えて恋愛を成就させようとするラブストーリー作品。
難題婿譚
男が課された難題を次々に解決することによって娘との婚姻が成立するという、昔話の類型。
白へび、等。
竹取物語は、この物語群の逆視点とも言える。
異類婚姻譚、異種間恋愛もの
人と別の種族が結婚する昔話の類型。
身分どころか種族が違うラブストーリー作品。
人と人以外が基本だが、種族が違えば何でも良い。
狐女房、鶴女房、亀女房、蛇女房、蛤女房、魚女房、猫女房、鬼、河童、山姥、雪女、幽霊、木霊、等バリエーション豊か。
海外だとカワウソや妖精と結婚する話等がある。
6ステップで構成される事が一般的とされ「援助、来訪、共棲、労働、破局、別離」までが1セットの物が多い。
人身御供で生贄として嫁にされた結果、結婚が嫌で、人側が破綻を画策する事もある。
動物報恩譚
動物が恩返しで報いる昔話の類型。
異類婚姻譚に繋がる展開の物語も多い。
狼報恩、鶏報恩、忠義な犬、猫壇家、文福茶釜、狸和尚、等。
異常誕生譚
異常な姿で生まれた子供にまつわる昔話の類型。
異類婚姻譚の後の話と考える事が出来る物もある。
親指姫、一寸法師、瓜姫、ひょうたん息子、指太郎、田螺息子、ミノタウロス、等。
ボーイミーツガール、ガールミーツボーイ
少年と少女、少女と少年が出会う事で恋に落ちる描写が中心にある作品。
男性向けではボーイミーツガールが多く、女性向けではガールミーツボーイが多いが、それはメインとなる主人公の性別に関係する。
ハーレムもの
中心となる主人公の周囲に、複数の異性が同時にメインキャラクターとして存在し、周囲を固めるキャラクターが中心となる主人公の事を慕っている状態が描写される作品。
逆ハーレムもの、乙女系
複数の男性キャラクターとの恋愛を扱った作品。
ハーレムものの性別逆バージョン。
ボーイズラブ、ガールズラブ
男性同士、女性同士のラブストーリー作品。
愛憎劇
ラブストーリーだが、ライバルの存在、嫉妬、すれ違い、勘違い、裏切り、騙し合い、出し抜き合い、と言った様々な不穏要素によって、一筋縄ではいかない状態に陥っていく作品。
スポーツもの、スボ魂
野球、サッカー、バスケ、ラグビー、バレーボール、ダンス、水泳と言った特定のスポーツを中心とした作品。
不良もの
不良、つっぱり、暴走族と言った、若年層のアウトローの生き方、生き様の描写を中心とした作品。
刑事もの、刑事ドラマ
刑事の活躍を中心とした作品。
事件等の捜査がメインとなる事が多く、ミステリー要素が含まれる。
犯罪もの、犯罪ドラマ
犯罪者の活躍を中心とした作品。
ケイパー・ストーリー
強盗映画、ハイスト映画と呼ばれるジャンル。
主人公達による強盗や盗みを主題とする作品。
魔王もの
魔王の肩書を持つ主人公を中心とした作品。
世界征服をする作品もあれば、魔王とは名ばかりで平和に暮らす作品もある。
「魔王=絶対悪」と言う前提を覆して、魔王の手下や魔王を倒しに来る勇者との関係性を既存のイメージから再定義し、魔王独自の価値観で目的を達成する事が多い。
貴種流離譚
折口学の用語の一つ。
若い神や英雄が他郷をさまよいながら試練を克服した結果、尊い存在となるとする説話の一類型。
幼神の流浪。
グルメ、料理もの
食べたり、調理したりを中心として描いた作品。
音楽もの
楽器の演奏、歌唱を中心とした作品。
アイドルもの
アイドルの活躍を中心とした作品。
・セカイ系
主人公とその周辺のみで起きる出来事が、世界規模の影響を与える大事件として描かれ、世界の行く末に実際に直結する作品。
本来、個人が社会に所属している以上、個人を内包する環境と言う要素は、非常に重要な意味を持つ。社会、環境は上位概念であり、個人と言う下位概念の裁量で本来どうこう出来る物では無い。だが、セカイ系と呼ばれる作品では、個人と言う下位概念が最上位概念となり、世界の在り方を変える事が出来る「稀な状態」に置かれる事になる。この仕掛けによって、本来は無力な個人の選択が、世界の在り方を決定付けてしまう。
例えば不可逆の世界で「地球破壊爆弾」「独裁スイッチ」「もしもボックス」等の使用権が、最終的に主人公と言う個人に与えられ、使用を委ねられる感じを想像すると分かり易いかも。
・キャラカタログもの
登場人物が一定の形式で大量に登場する作品。
・群像劇
複数の登場人物を通して、一つの出来事を表現する作品。
・青春群像劇
複数の若者を通して、青春を表現する作品。
・歴史群像劇
複数の登場人物を通して、歴史的出来事を表現する作品。
・サスペンス
事件によって発生する、犯人との駆け引きを表現する作品。
犯人が分かっている状態で駆け引きを楽しむ事が多い。
犯人が判明しているミステリー。
・スリラー
事件によって発生する、恐怖を伴う出来事を表現する作品。
ホラーでは得体が知れない現象が恐ろしい物の表現が主だが、スリラーは事件を起こした犯人を始めとした人間の狂気の表現が主となる。
・ほのぼのダーク
ほのぼのとした表現の中に、ダーク表現を含ませた作品。
見る者を悲しませる事を目的とした作品。
哀しみや、怒り、憤り、切なさ、と言った感情変化に重きを置いている。
勧善懲悪
必殺シリーズ、南総里見八犬伝、水戸黄門など
貴種流離譚[2]
日本神話のスサノオ、ギリシャ神話のヘラクレス、精霊の守り人のチャグム皇太子、典型的には鉢かつぎ姫、劉備、復活を経ないヤマトタケルや源義経など[3]
異種婚姻譚[4]
鶴の恩返し、一寸法師など
異常誕生譚[5]
飴買い幽霊
見るなのタブー
鶴の恩返し、浦島太郎、日本神話のイザナギとイザナミ、パンドラの箱、ロトの妻の塩柱など
変身譚
狼男、化け猫、クシナダヒメなど
異郷訪問譚
浦島太郎など
継子いじめ譚
シンデレラなど
末子成功譚
三匹の子豚など
致富譚
わらしべ長者など
感生伝説
豊臣秀吉、劉邦、朱元璋など
セカイ系[6]
ほしのこえなど
難破物語[7]
シンドバードの航海、 ハイイ・イブン・ヤクザーン、ロビンソン・クルーソーなど