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短編集

ウチの子自慢

作者: 杉崎アリス

 私の家にはとても聡明で美しいチワワちゃんがいます。

 今年で11歳になるのですが、まだまだ元気にぬいぐるみで遊ぶおてんばちゃんです。


 自慢したい所はたくさんあります。

 叶うことならば彼女との出会いから何まで語りたいくらいです。

 しかし、今回筆をとったのは、彼女と過ごす中で感動したことベスト3に入る出来事があったからです。


 その話をする前に、うちのワンコのトイレに関するいつもの動きがどんなものか書いておきましょう。

 その方がより私の感動を分かりやすくお伝えすることができると思いますので。


 うちの子はお花を摘んだあと、上手に決まった場所でできたご褒美を貰います。

 それはクッキーだったりブロッコリーやレタスなどの野菜だったり、その時々なのですが、とにかく必ずもらいます。


 昨晩も、彼女は上手にできたようで、それはもう自信満々に私室に入ってきました。

「私、やりました!」

 そんな声が今にも聞こえてきそうな顔で、しかもお座りまでしてアピールするのです。

 それもベッドで本を読んでいた私のすぐ横まで来て。


 すぐに察して、私は「ご褒美をあげようね」と声をかけました。

 いつもなら、ここで彼女は「そうこなくっちゃ」とばかりにベッドから飛び降り、私より先にリビングへ向かいます。

 しかし、どうしたことが彼女は一向に動きません。


 私が何度もリビングへ行こうと声をかけても、ただ真っ直ぐ私を見つめるだけでまんじりともしません。

 これには長年一緒にいる私も困りました。

「ごはん」や「おやつ」などの彼女が喜ぶ単語を口にしてもなお、反応しないのです。

 念の為にペットシーツのある所まで行って確認しましたが、きちんと決まった場所にできています。


 私はお手上げ状態で、とりあえずリビングへ向かいました。

 そしてワンコ用のお菓子置き場に行き、野菜せんべいの袋を取り出した、そのとき。

 私はあることに気づきました。

 それは、数時間前に見たときより、おせんべいが少し減っているということです。


 ここでようやく、私の中にひとつの仮説が浮かびました。

 それは、家族の誰かが既に彼女にご褒美をあげたという説です。

 すぐさま私は家族に確認を取りました。


 ここまで来ればお分かりいただけるでしょう。(なぜかほん怖風)

 そう、彼女は私のところに来る前、既におやつを貰っていたのです。

 おそらく、彼女はただ私に褒めてもらうために部屋へ訪れたのでしょう。

 めっちゃ健気!可愛い!!いい子!!!


 それなのに、この愚かな飼い主は「ご褒美が欲しいのね!」と勘違い。

 褒めるのも程々におやつを取りに行ってしまいました。


「ご褒美を食べにリビング行こうか」と声をかけている間、ずっと彼女は私に伝え続けていたのに。

 ご褒美なら貰ったよ、それより褒めてよ、と。


 うちの子、もしかしたら中身は仙人なのかもしれません。

 それとも武士?仏様??

 私と共にリビングに行けば、もう1回おやつを食べられたのに、彼女はそれをしなかったのです。

 うちの子、すごくいい子。

 いい子どころじゃない、女神です。

 

――というウチの子自慢でした。

 深夜テンションで感情のままに書き連ねてしまい、大変失礼いたしました。

 ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!

ぽっちゃり気味なので2度目のおやつはあげられませんでしたが、部屋に戻ってめちゃくちゃ撫で撫でしました。


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