ちょっと脚色の強い古文文学『無名草子』~紫式部~
ただ、ノリと勢いで初投稿してみました。
本当に初心者なので拙い部分もありますが是非見ていってください。
何回も聞いたことがある人もいるでしょう。しかし、尽きないで羨ましく素晴らしいお話でごさいます。
昔、むかし、
あるところに大斎院様という57年間にも渡って、賀茂の斎院を務めた皇女と上東門院様という今をときめく藤原道長の娘(元名彰子、一条天皇が亡くなって出家した)がいらっしゃいました。
「上東門院様、わたくし御相談がありまして、」
大斎院様は、とても深刻そうな顔をして言いました。
「あ、あら?大斎院様あろう御方がらしくないわね。一体どうなさったの???」
普段の大斎院様とは異なる雰囲気に驚きながら、おそるおそる問いかけました。
「実はね。恋愛がしたいの」
ぽつりとつぶやきました。
「は?」
思わず目を丸くして淑女らしからぬ顔をした上東門院は悪くはない。だってこの人、神聖な賀茂神社の斎院ですよ?男性経験がない清らかな皇女が選ばれる役職。それを長い間ずっと続けている御方だ。まさか、恋愛がしたいなどというとは誰も思わないだろう。
「なんで、急にそんなことを言い出したの?」
上東門院は尋ねました。
「だって、だって!!!私の回りのみんなは全員恋したことあるんだもん。あなただって、亡くなった夫とイチャ...」
そんなこんなで喪女な大斎院を慰めるために物語(恋愛物)を作ってあげることにした上東門院様は、自分の家来である。紫式部を呼び出しました。
「かくかくしかじかで、あの喪女に物語を渡したいの何がいいかしら?」
上東門院様はもはや大斎院様を名前で呼ばなくなりました。
紫式部は少し考えた後言いました。
「現存する物語だとないかもしれませんね。そこまで色々拗らせているなら恋愛物語なら有名所からマニアックなものまで読破しているに違いありませんから。」
「なら新しい物語を早急に今から取り掛かって作ってきて。あの喪女、あの日から毎日手紙を出してきて迷惑なの。早く黙らせたいわ。」
上東門院様は、少しやつれた顔でいいました。
こんなことがあって、急いで作った源氏物語、その作品は喪女も満足し、上東門院も顔色を戻しました。なんて、素晴らしいことなのでしょうか。
おい!!!それは違うぞ!!!
え、あなたは一体誰ですか???
こんなの台本にはぶっほぉっ...
源氏物語はなぁ、本当は宮に仕える前からできていたんだよ。それで、あんまり素晴らしい作品だったもんで朝廷に呼ばれてそこから紫式部って名前になったんだよ!!!
それをあいつらは、歴史をねじまげ...
お、おい!!離せ!!!俺の話はまだ...
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やっと静かになりました。
えっ〜と、なになに???あっ、そうですね。
先程のようにいう人もいらっしゃいますね。
実際にどれが真実なのか、それはわかりません。
紫式部さんは日記を書いていました。
そこには、
『私、紫式部!!!ねぇねぇ、酷いのよ!!!みんな、宮に来たばっかりの時、私のこととても立派で奥ゆかしく、話づらい人だと思っていたって言っていたの!!!それなのに、じゃあ?実際は?って聞いたら、まさかあんなにぼんやりしていて、世慣れしてなくて、漢字の一さえも書かないような人だとは思わなかったですって!!!全く失礼しちゃうわ!!!』
というようなことが書いてあったそうです。
みなさんも歴史に夢を見るのはやめましょう。
真実は、フィクションよりも残酷ですから。
では、今日はここまでさようなら〜