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魔王で始まる異世界生活  作者: 野薔薇 咲
Act.06~最凶の魂魄族:キストリン編~
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招かれざる来訪者#01

 フレムノ王国を発って数時間後、隼人達は魔王城へ到着する。


 城を離れてからすでに数カ月の月日が流れており、かなり久しぶりに帰還したことになる。


 ライカの姿を見て、城の中にいる魔物たちが出迎える。


「お帰りなさいませ、魔王様!」


「あぁ、留守の間助かった」


 簡単に部下に当たる魔物たちに労いの言葉を掛けつつ王座に向かう。


 その途中でライカが隼人に質問をする。


 何故、今のタイミングで魔王城へ戻ってきたのか。


「理由はいくつかあるが、まずはベルザが戻ってきていないかの確認だな」


「結局あいつはミストセルラルにも顔を出さなかったね」


「一人でカイオルと戦っている姿が最後で、そのあとの消息がつかめていない。向かった場所は知っていたはずなんだけどな」


「あのロリコンに負けるような奴じゃないからね。実力は歴代魔王に並ぶぐらいのはずだし、それは認めている」


 ライカの話を信じるのであれば、無事なのは間違いない。


 そうなるとカイオルはどうなったのだろうか?


 疑問は次への疑問へと変わっていくが、それもベルザに会うことが出来れば解決する。


 何より、ベルザの頭脳は大きな助けになる。


 そんな考えを巡らせているうちに王座にたどり着く。


「誰かがいるような気配は感じられないね」


「そうだな」


 ドサッと椅子に腰を掛け、その隣にライカが立つ。


 ベルザは城に戻ってきていないようだ。


「ライカ、お疲れのところ悪いが1つ頼まれてくれるか?」


「いいよ、なに?」


「この城にいる魔物達で」


 隼人がライカに指示を出している途中で王座の扉が開かれた。


 言葉も途中にその突然の来訪者に目を配る。


 声もかけることなく真っすぐに歩いてくる人物が1人。


「誰だ?」


 ライカに聞こえるように小さく呟くが、遠くからでよくわからないようだ。


 少しずつ近づくにつれ、その姿を見ることが出来るようになる。


 後ろで髪を縛っている白髪の男、いや女ともとれる髪の長さだ。


「(どこかで見たことあるけど…)」


 ライカはその姿を見たことはあるようだが思い出そうとしても、それがどこだったかわからない。


 そうしているうちに、すぐ側まで近づいていた。


「止まれ。お前は誰だ?」


「……」


 隼人が声をかけると歩みを止めたが返事はない。


 顔を伏せたままで見せようとしない。


「この城の者じゃないな」


「お久しぶり」


 笑みを浮かべながら顔を上げる。


 ただその顔に隼人は見覚えがない。


「そして、さようなら」


 目を開き隼人を視界に収める。


 左目が碧色で右目が紅色をしており、左右異なる色をしていた。


 虹彩異色症、俗にオッドアイといわれているものだ。


 それを見たライカが何かに気付き、隼人に目を見ないように制する。


 だがすでに遅く、隼人は椅子に座ったまま力なく意識を失う。

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