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魔王で始まる異世界生活  作者: 野薔薇 咲
Act.04~竜の都編~
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母の想い#01

「止めぬかライカ!」


「あはは! 楽しいね!」


「聞こえておらぬか」


 クィルは全身から青白い雷撃を放出する。


 それを察してライカは距離を取る。


「戦いに心酔しておって、本来の目的はもうどうでもよいのじゃろうな。記憶の混在によって引き起こっておる感情の昂りであれば、一発殴ってやれば解決でもするじゃろうか?」


「ねぇ! もっと遊ぼうよ!」


「これが遊びというなら、二度と誰も遊んでくれぬじゃろうな。もっと穏やかな遊びにするべきじゃ。仕方ないか、娘の躾も親の役目じゃからな」


 クィルは放出した雷撃をそのまま全身に纏い始める。


「母娘じゃからな。出来ることは似ておるが、これはお主にはまだ出来ぬじゃろう。お主が突風であれば、儂は暴風じゃ」


 雷撃の色が徐々に黒色へと変化し、それに合わせてクィルを中心に疾風が巻き起こる。


「さぁ、お目覚めの時間じゃ」


 クィルの姿がその場から消え、その姿をライカも追うことが出来ていない。


「どこに行ったの!」


「あの時は守ってやれなくて悪かったの」


「そこか!」


 声がするほうを風の刃を飛ばすが、壁に痕が残るだけでそこには誰もいない。


「くっ!」


「今度はしっかり、お主が戻るべき場所に連れ戻してやるからの」


「何を言ってるかわかんない!!」


 風が吹き荒れる音が大きくなっていき、お互いの声はもう届かない。


「すまぬな、ライカ」


 ライカの背後を取り右手に魔力を集中させる。

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