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魔王で始まる異世界生活  作者: 野薔薇 咲
Act.04~竜の都編~
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ライカの元へ#01

「そいつは何で王を殺したんだ?」


「それは圧倒的な力を得るためには最適な相手だからのぉ。不思議な話じゃが竜族だけではなく、その種族の王となるものは、地位を得たその時から他を圧倒する力を得る。お主も王としての地位を持つ者であればわかるはずじゃ」


「…それが全く実感がないというか、そもそも魔力も俺はないらしい」


「どういうことじゃ?この世に命あるものすべてに魔力は宿っておるぞ。草木や水、虫や鳥に至るすべてがそうじゃ。魔力がなければこの世界では死んでおるのと変わらん」


「そんなこと言われたってな。竜族や魔力に長けている奴だったら、相手の魔力がわかるんじゃないのか? それなら俺の魔力がないこともわかるだろ」


 クィルが歩みを止めて隼人に向き合う。


「(竜眼)」


 クィルの眼に魔力が流れ、その眼で隼人に流れる魔力を捉える。


「…ふむ」


「どうしたんだ」

「まず先に言っておくが、相手の魔力を知るためには直接触れ合い探るか、魔力を見ることが出来る眼が必要になる。一目見るだけでわかるようなものではない」


「そうなのか」


「そしてお主にも間違いなく魔力が流れておるぞ。ただ魔王とは正反対の魔力じゃな。穢れておらん」


「それじゃなんで俺は魔法を使えないんだ?」


「勘違いをしてほしくはないが、魔力があるから魔法が使えるわけではないぞ。ただ、お主の場合は別の理由じゃな。その首から下げておる物はなんじゃ?」


「これか?」


 隼人は取り出してクィルに見せる。


「ふむ、これは剣か?それにしても小さすぎて、果物を切るぐらいにしか使えそうにないの」


 顎に手を当てながらまじまじと確認する。


「少し触ってもよいか?」


「いいぞ」


 首から外しクィルが差し出す手のひらに乗せる。


「っ!?」


 クィルは咄嗟に手を引き、地面に剣は落ちる。

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