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魔王で始まる異世界生活  作者: 野薔薇 咲
Act.03~赤竜討伐編~
32/314

拒む者#02

「魔王様はライカ様を連れてこの場から離れてください。ここは私が引き受けます」


「引き受けるって…」


「この場で二人とも留まれば、ライカ様を助ける事すらできません。それであれば私がこの男の相手をします。隙を見てライカ様を抱えサラマンダのところまで駆けてください」


「…勝てるのか?」


「わかりません。あの男は実力をまだ隠しています。ですが、足止めぐらいはできます」


 ベルザが何もない空間から黒剣をとりだす。


「サラマンダと共に竜の都を目指してください」


「竜の都ってミストセルラルか」


「えぇ、話では襲撃を受けているようですが、それでも今は最も安全な場所です」


「…わかった」


「作戦会議は終わったかい?」


「それでは魔王様、またのちほどお会いしましょう」


 ベルザが一気に駆け出し剣を振るい、それをカイオルが受ける。


「貴方のお相手は私がさせて頂きます」


 ベルザが動きを止めている間に、隼人はライカを背負い走りだす。


「なるほど、相手が一人ならその作戦も有効だろうね。ただ、僕には通用しない」


 カイオルの背から、ゆらりと黒い影が生まれ鬼の姿が形成される。


 その鬼は隼人たちを狙い動きだす。


「おいおい、こっちに向かってくるのかよ。カイオルの奴、魔物以上に化け物じゃねぇか!」


 サラマンダまでの距離は100メートルもないが、その距離が遠く感じる。


「魔法で牽制をっ!」


「足を止めずに走ってください!」


 ベルザが声を張り上げる。


「絶対にそちらには向かわせません!」


「…わかった!」


 止めかけた足を動かしまっすぐサラマンダの下へ向かう。

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