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魔王で始まる異世界生活  作者: 野薔薇 咲
Act.08~聖遺物とキストリン~
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路地裏の酒場#03

「常連しか知らないお店だし、僕たちが入ると浮いちゃうね」


「来たことあるんだろ?」


「ないよ。僕は探し物も含めてここでの滞在期間が長いから、ただ知っているだけ」


「それじゃ蛇の巣穴に入ってみるか」


 扉を開けると外見からは想像つかない、明るい空間が広がっていた。


 多少気になる点はあるが、中心の酒場よりも綺麗だ。


 すでに数名が席で酒盛りを楽しんでいるが、こちらを気にする様子はない。


 入口で立っていると奥から店員が声を掛ける。


「いらっしゃませ。2名様ですね。お好きなお席へどうぞ」


 蛇の巣穴とはいっても、普通の酒場であることには変わりはない。


 特別襲われるわけでも、この中に恨みを買っているわけでもない。


 近場の席に座るとメニュー表に目を通す。


「それで俺から見たら、酔っ払いのおっさんたちしかいないように見えるが」


「そうだね」


 呆気からんとした様子で言い放つキース。


 少し問い詰めようとも思ったが、常に情報屋がいるとは限らない。


 勝手に会えると思っていたのが、そもそも間違っていたことに気付く。


「居ないなら長居する必要はないな。1杯だけ飲んで出るぞ」


「魔王様がご馳走してくれるの?」


「仕方ない。場所を教えてくれたお礼だ」


 店員が注文を取りに来たので飲み物を頼む。


 一緒に食べ物も頼みたいと思い、メニュー表を眺める。

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