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魔王で始まる異世界生活  作者: 野薔薇 咲
Act.08~聖遺物とキストリン~
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正義のため#02

「爺さんの言いたいことは分かる。ただやり方が違うって言ってんだ。守るための力の振り方を間違えているって言ってんだ。争いに出る人間たちは民じゃないのか? 兵であれば守る必要がないのか? そうじゃないだろ」


「兵は国を守るため、民を守るための力なのだ。それを兵たちもわかっておる」


「それじゃ爺さんのいう通り、力に対して力をぶつけたとして、そのあとはどうなる? わだかまりはなくなるのか?」


「理想じゃ国は救えないのだ。お主も王ならわかるだろう」


「それでも…」


 隼人は発しようとした言葉を飲み込む。


 この言い合いはお互いに間違ったことは言っていない。


 だからこそ交わることもない。


「……この問題の発端は獣人の隷属化だ。それを一部の貴族が行っているのは知っているんだろう?」


「耳にしたことはある」


「それをなくすことはできないのか?」


「一度、ルクア様が貴族を呼び出し問うたことがあるが、どの貴族も認めはしなかった。抜き打ちで兵士たちに確認をさせに行ったこともあるが、確かに屋敷にいた獣人を確認することはできたが、そのどれも従事しているだけという報告じゃった。もちろん獣人たちの口からも同じ回答だった」


「まぁいうわけないだろうし、獣人へ口止めもしているだろうな」


「結果としてじゃが、その事実を咎めることができてらん」


 黙認しているわけでない。


 咎めるための証拠がないから今日まで放置されている。


「もしその証拠があれば、その貴族たちを止めることはできるか?」


「環境を変えていくことはできるだろう。たださっきも言った通り口を割る者は存在しないだろう」


「いや、変えることが出来るということを約束できるなら、情報はこちらで揃える。約束できるのか?」


「…善処しよう」

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