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魔王で始まる異世界生活  作者: 野薔薇 咲
Act.03~赤竜討伐編~
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鬼の救世主

「なんだ、何がおこった…?」


「わかりませんが、今はライカ様を保護する必要があります」


「さて、この場にはもう用はないが。お前たちは片付けておくか」


 グレイヴッツがライカから手を離し、こちらに体制を向ける。


 それと同時に姿が消え、いつの間にか隼人との間合いを詰めていた。


「魔王様!!」


「魔王様って呼ばれてるけどさ、魔王ごっこでもしてるの?」


 グレイヴッツの拳が隼人を襲う。


「(避けられないっ!)!!」

 その刹那、グレイヴッツの右腕が斬られ間合いを取り直す。


「くっ!」


「なんだ、何がおこった?」


「…本当に食えない男ですね。ですが、今回は助かりました」


「鬼刃:鬼歩」


 気付けばライカのそばに、カイオルの姿があった。


「一体この状況はどういうことだい? 今回の討伐目標はサラマンダ。そのサラマンダは健在で謎の男と交戦。そしてライカちゃんは大傷を負っている」


「あれはカイオルか? 雰囲気が違うが…」


「(この状態で攻撃が全く見えなかった。)おい、お前は何者だ」


「それは知る必要はない」


 カイオルの姿が消えると共に、グレイヴッツに再び斬撃が走る。


「なるほど、竜族か。どおりで刃の通りが悪いわけだ」


「ちっ!」


 グレイヴッツが大きく間合いを取り、斬られた箇所を確認する。


 カイオルは隼人とベルザの前に立ち、グレイヴッツを視界に収める。


「まずはあの男から全てを聞き出す必要があるようだね」


「(未知数で、状況は良くない。一旦引くか。)生憎だが時間切れだ」


 背中から大きな白銀の翼を広げ、一瞬のうちに空へ浮かび上がる。


「じゃあな」


「ただでは逃しません! <<スアーク・ユニオン>>」


 地面から黒い塊が垂直にグレイヴッツに向かい飛び出す。


 身体に当たるとそのまま消えてなくなる。


 そのまま気付くことなく、グレイヴッツは飛び去ってしまった。


「さすがに剣を空まで届けるのは無理か」


 そういうと剣を鞘に戻す。


「そうしたら、この状況を君たちに説明してもらわないといけないね」


「…さすがにこの状況なら仕方ないか」


 カイオルにこれまでの経緯を話す。


 何故、戦闘が行われておりライカがあの状況なのか。


 討伐対象のサラマンダが健在で、この状況にありながら報告がなかったのか。

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