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魔王で始まる異世界生活  作者: 野薔薇 咲
Act.08~聖遺物とキストリン~
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打ち明けた真実#03

「魔王が眠りに就いている間、四天王は一体何をしていたんだ? それこそ今みたいに、一族の元へ帰ることだってできたんじゃないのか?」


「確かに魔王が眠りに就いている間は、自由に行動して一族の元へ戻ることだったできた。ただそれができる身分でないことも確かだ。一族を守るためとはいえ、一族の誇りを貶めた張本人だからな」


「誤解だって伝えることができただろ?」


「ハヤト、もういいだろ」


 ガジットが隼人の質問を止める。


 それはカイルと長く連れ添った親友だからこそ、理解をしてあげることができる部分だ。


 勘違いや誤解だとしても、結果としてそう受け止められたものを、覆すことは容易じゃない。


 そしてカイルも今の結果を望んでいたわけではない。


「悪かった」


「いや、そう思われても仕方ない。一族もそう思っているからこそ、俺は帰ってくることが出来なかったんだ」


「とりあえずだ、俺たちはここで言い争いをしている場合じゃない。人間とクラウディアと止めることが最優先だ」


「そういえばカイルが脱獄して日が経つけど、なんで騒ぎになってないんだ?」


「それにも理由があるんだ」


 ガジットだけが知る理由があるのか、それを伏せたまま答えは教えてくれなかった。


 隼人はそれ以上は詮索しなかった。


 それがこの場所での暗黙のルールだと改めて認識をしたからだ。


「さて、それじゃ俺は一度街へ戻る。二人はどうする?」


「俺も食料を確保しに行かなければいけない。急な客人が連日来たから備蓄がそこを尽きそうだ。カイルお前はどうする?」


「俺はここで待っている」


「了解。それじゃハヤト行くか」


 隼人とガジットは揃って抜け穴を通って外へ出る。


 一度子供に連れられて入った穴とは異なり、入り組んだ道を通る。


 複雑な道ではあるがこの方が幾分かマシだ。

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