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魔王で始まる異世界生活  作者: 野薔薇 咲
Act.08~聖遺物とキストリン~
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情報交換#03

「…いいだろう。お前が知りたいことはなんだ?」


 意外にも提案を飲んだゼロ。


 その心理は覗くことができない。


「広場で責め立てられていた奴は誰だ?」


「それを見ていたのか。あいつはその昔、獣人族をまとめていた人物だ。お前はなぜここに来た?」


「情報収集だ。なぜ責め立てれていたんだ?」


「一族を捨てた奴が、今更何食わぬ顔で帰って来んだ。当たり前だろう? なんの情報を集めているんだ?」


「人間と獣人についてだ。それだけの理由であそこまでの仕打ちをするのか? 一体どこに連れて行ったんだ?」


「それだけの理由? 何も知らないからそんなことが言えるんだろうな。あいつは地下牢に放り込んでいる。獣人の歴史でも調べに来たのか? どう見てもお前は学者にはみえないが?」


「歴史については簡単だが聞いたさ。もちろん俺は学者でもない」


 こんなやりとりを行いながら、質疑を行っていく。


 相手が本当のことを言っているのか、そうではないのかは知らない。


 ただ自身が納得することができる答えが、得られるかどうかが重要なのだ。


 しばらく繰り返し、気付は互いの情報はほとんどが交換されていた。


 それでもお互いに信用をしてわけではないが。


「なるほど。これでこちらが聞きたいことは全てだ。お前はどうだ? まだあるというのなら答える」


「いや、俺も十分だ。ただひとついいか?


「なんだ?」


「この場所での行動を自由にさせて欲しい。地下牢への出入りも含めて」


「それは無理だ。地下牢への出入りは許可できない」


「わかった。地下牢へは近づかない。それならいいか?」


「いいだろう」


 こうして隼人は集落内での行動の自由を手に入れた。


 常に警戒と監視されながらの行動にはなるだろうが、それでも動けるだけマシだ。

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