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魔王で始まる異世界生活  作者: 野薔薇 咲
Act.08~聖遺物とキストリン~
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なぞの女#02

「ほらほらぁ!」


「女ぁ! やめろって言ってんだろうが!」


 ゼロは叫びながら女に殴りかかる。


 その攻撃を鎌の柄で防ぐと驚いた素振りを見せる。


「へぇ~ この状況でよく私の場所がわかったね」


「俺たちは鼻が利くんでな。目でしか捉えられないあんたとは違うんだ。これ以上騒ぎ立てるようであれば、こちらとしてもタダじゃ済ませねぇ」


「どうするっていうの?」


「まずはその身柄を取り押さえて、地下へ監禁させてもらう」


「意外と紳士的なんだ?」


 お互いが睨み合った状態だったが、女は鎌を下ろし戦う意思を放棄する。


「やーめた。挨拶はしっかりできたと思うし、また今度にするよ」


「ここで暴れないなら歓迎してやる」


 まだ引かぬ砂煙の中を女は歩いて姿を消すと、ゼロは警戒を解く。


 そして隼人がいる方へ声を掛ける。


「さぁ出てきてもらおうか?」


 もう隠れているのはバレているようだ。


 大人しく姿を現したほうが安全だろう。


「さすがに気づくよな?」


「どうして隠れていた?」


「話したほうがいいか?」


「自分が可愛いならな」


「歓迎はしてくれるのか?」


「それは答え次第だ」


 隼人は一つ息をつくとゼロへと歩みを進める。


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