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魔王で始まる異世界生活  作者: 野薔薇 咲
Act.08~聖遺物とキストリン~
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思想#02

「そこの男には知られているなら、もう隠しても意味がない。そうだ王の2人を陥れた。もうこの国に王はいない。そして新しい王が生まれるだ。この国を変えてくれる王が!」


「家族を投げ打ってまでやることか?」


「…家族の幸せのためだ」


「なぜ、家族が幸せになれると思う? お前のいう新しい王はそれを叶えてくれるのか?」


「これ以上は話すことはない」


「だそうだ。どうするつもりだ?」


 クレリセッチは怒りを浮かべているが、比較的冷静に話を始める。


「この者の極刑は覆ることはない。それよりもハビエル様の安否を確認せねばならぬ」


「俺もあたってみるが、すでにハビエルの消息が絶って日が経ちすぎている。いい知らせって訳にはいかないかもな」


「…覚悟しておる」


「(ついでに新しい王ってのも調べてみるか)」


 隼人は男の話から、次の王を獣人族に仕立て上げることまでは予想ができてた。


 ただ目的がわからない。


 獣人街へ踏み入ったときも、確かに裕福な生活ではないかもしれないが、それに対して不満がある様には感じ取ることが出来なかった


 それはミーナの姿を見れば納得もできる。


「(一体何の目的があって? その真意がわからない)」


 獣人があの男に接触をした理由は?


 なぜ国王を陥れるまでの脅威を奮う理由が生まれたのか?


 国王が消えただけで、獣人が一国の王になれるのか?


 詳しく探るためには、獣人街に身を落ち着かせる必要がある。

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