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魔王で始まる異世界生活  作者: 野薔薇 咲
Act.08~聖遺物とキストリン~
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拒む者たち#01

「俺が持っているのはそれが全部だ」


「何を言っている? まだ腰の剣が残っているだろう?」


「すまないが、これだけは渡すことができない」


黒剣だけは何があっても渡すことはできない。


それに渡したところで、ろくに運ぶことすらできない。


あのクィルですら、顕現していない状態の剣を放うる程だ。


「いいから渡せ」


「この剣はお前たちが持てるものじゃない。全てを持っていかれるぞ?」


「何を意味のわからないこと… おい!」


リーダーがひとり部下を隼人に近寄らせる。


「変な動きするなよ?」


近寄ってきた部下が黒剣に触れると、瞬く間に膝をその場に付く。


「なんだ… これ…? 力が入らねぇ…」


「おいお前っ! 一体何をしたっ!」


「俺は何もしていない。言っただろう、全て持っていかれるって」


「ふざけやがってっ! お前らやるぞ!」


合図を受けて後ろに控えている数人の獣人が隼人に襲いかかる。


こうなってしまうとどうしようもない。


抵抗をしないわけもいかなくなる。


「俺は争いにきたわけじゃない」


攻撃を避けながら声を掛けるが、一向に聞く耳はないようだ。


正直戦闘経験は少ないようで、制圧しようと思えば容易いだろう。


「なにやってるお前ら! 相手は一人だぞ!」


「こいつなかなかやりますよ!」


「お前たちで俺の相手は務まらない。金はやるからそれで手打ちにしないか?」


「舐めやがって! 俺が相手してやる!」


どうやらリーダーの男を逆撫でしてしまったようだ。


仕掛けられた攻撃は、部下に比べるなら確かに実力は上なのは間違いないだろう。


ただ今まで相手してきたのと比べると足元にも及ばない。

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