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魔王で始まる異世界生活  作者: 野薔薇 咲
Act.08~聖遺物とキストリン~
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ミーナという少女#01

「何かあるなら言ってくれないとわからないぞー」


「うぐ…… そうですね。わからないですよね。申し訳ないことに私の服が着ることができない状態なんです」


 それはまぁそうだろうな、と心で思いながら話を聞く。


「ご好意で替えの服を準備してもらってはいるのですが、この服だと困るといいますか……」


 一体どんな服を渡されたのかは分からないが、困るということはそういうことなのだろう。


 すぐそばにいる受付の顔を見ると首を横に振り、実際に渡しているという服を見せてもらえうことができた。


 無垢な白色のワンピースので特別問題があるようには思えない。


「これのどこが問題あるんだ?」


「服自体に問題があるわけではなく、できれば被るものが欲しいのです」


「帽子ってことか?」


「はい。ただここには帽子などはないそうで、困っているのです」


「そんなのいらないだろ?」


「必要なんです……」


 隼人は小さなため息をつくと、少し待っていろ一言告げるとその場からいなくなる。


 それから10分程度経っただろうか。


 隼人は1つだけ帽子を買ってきたようだ。


「これでいいか?」


 仕切りの間から中をみないように帽子を渡すと、それを受け取る少女。


「ありがとうございます! 藁のいい匂いがします」


「終わったら出てこいよ」


「待ってください! これで大丈夫でしょうか……」


 中から白いワンピースに身を包み、麦わら帽子を被った少女が出てくる。


 フードを被っていたときは分からないが、かなり可愛らしい顔立ちをしている。


 こんな少女がサンドワームを両断したといっても誰も信じてくれないだろう。


「あまり見ないでください……」


「あぁ、悪い悪い。あんまりにも似合っていたからな」


「こういう服装することがほとんどないので恥ずかしいです」

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